自閉っ子の爪切り問題 ~傾向と対策編~

娘は重度の知的障害を伴う自閉症。自閉っ子の特徴のひとつである「感覚過敏」がそうさせるのか、年々「爪切り」が難しくなってきたことはこれまでにもご紹介してきました。

直近の「停滞編」では「爪を切ったらそのあとアイスを食べます」という「絵カード」を作成して、

・寝ている時ではなく、起きている時に
・爪をヤスリで削るのではなく、ちゃんと爪切りで切る

ことを目標にやってきました。結果から書きますと「まだできていない」のが現状です。

アイスの魅力、減?

以前「アイスのごほうびをチラつかせたらインフルエンザの予防接種もニコニコできた」という記事もご紹介したほど、一時期は娘にとってアイスがかなり魅力的なものになっていました。アイスが食べたくなると自分から爪切りを持ってきて、わたしに渡すほどでした。

しかしやっぱり「切るのは激しくイヤがるのでヤスリで削るだけ」なのと「両手とも中指と薬指しか削らせてくれない」ことが続きました。

さらに、寒くなるにつれてアイスの輝きは失われていき、結局は手足ともに爪の手入れは「寝ている間にしかできない」に戻ってしまいました。

傾向と対策、の現実

ただし、寝ている間でも成功率はとても低く、成功のカギは「睡眠の深さ」。「レム睡眠・ノンレム睡眠」などを調べたり、「寝息」とか「姿勢」によって「成功率が高いシチュエーション」を探ろうとしてきました。

最近再び夜中に起きるようになってしまった娘ですが、これまでの経験から夏場よりは明らかに睡眠が深い晩秋~冬~春のお彼岸まで来る日も来る日もこの作業に従事してきてわかったことは

「傾向も対策もない」

ということです。

「ソッコーで寝ついていびきをガーガーかいていても、指に触れただけですぐ手を引っ込めてしまう」

時もあれば

「指を触ったらちょっと手が動いたけど、そーっと爪を削り始めたら意外に平気で、そのあと両手の爪はガシガシ削れた。足の爪も全部切れた」

という日もあります。

すごい爆睡状態で「何をしても平気な日」も1カ月に1度弱ぐらいあります。それがものすごくうれしくて(←幸せのハードルが低い ^_^;)、そこから2~3日ぐらいは爪のことを気にしなくて済みます。

とはいえ結局ほとんどの日は「どこかの爪が伸びている状態」ですから、たとえ1日指1本であろうと、やれるときにやれるだけやっておかなければなりません。

つまり基本的には毎日、娘が寝たら爪を手入れ「してみようとする」時間があるのです。

進化

朗報があるとすれば、足の爪を切る時に使う「災害用LEDヘッドライト」を買い替えて「より軽く、より薄く、より明るく、より装着しやすくなった」こと。

今まではライトをふとんに置いて娘の爪がよく見える角度で照らすことに苦労していましたが、今度のはちゃんと頭に装着して「獲物」がはっきり見える状態で爪を切ることができます(足の爪は削るより切る方が楽です)。

「その方法で手の爪も切ればいいのでは?」とお思いかもしれませんが、これは顔から遠い足だからできることであって、顔の近くにある手をLEDライトで照らしたら、娘は起きてしまいます。だから手の爪は暗闇のなか手探りで削るしかないのです。

ちがう、そうじゃない。

なんていうふうに相変わらず「どうやったら娘を起こさずに爪を手入れできるか」を書いていますが、そうじゃないですね、知的障害が重い娘は将来も自分で爪を切れるようにはなれないでしょうから「起きている時におとなしくして切ってもらえるようにしないといけない」んですよね…。

現実問題として「今そこにある爪」については、そうだ…「娘が一番ひっかく頻度が多い場所」に「紙やすり」的なものを貼っておいたらネコちゃんの爪とぎみたいにならないですかねえ(*^-^*)

娘が一番ひっかくところってどこだ…壁でもなく、カーテンでもなく「わたしの首から鎖骨のあたり」だ、ダメだこりゃ(>_<)

休校により放課後等デイサービスが午前中から娘を預かってくれていますが、ふだんのように学校へ行ってからデイサービスへ行って帰ってくるのと違い、娘の「甘えんぼう度」がとても強いです。

1日も早く、みんながもとの生活に戻れますように。がまんの時ですね。

家にいると食べ物の催促ばかり。プチドライブは人混みを避け「桜が終わった桜の名所」に行ってみました。野生種だというツツジの花がとてもキレイでした。
字が読めないなりに何かを読み取ろうと凝視した結果、
「それな!」っぽいポーズ。何かに納得したようです(^^♪