わが家の息子(9歳)はASD(自閉症スペクトラム)です。
今では使いませんがより分かりやすくということで、心理療法士の先生は「アスペルガー」という言葉で息子を表現されていました。
今回は病院の苦手な息子のお話です。
息子、歯科へ行く!
歯が生えてから、定期的に歯科でケアしていた息子。
特に泣くこともなく、半年に一回のペースで通っていました。
小学校2年生で虫歯ができたため、いつも通っている歯科で治療をしました。
いつも一人で大丈夫なのに、その時は診察台で騒ぎ出す息子。
暴れて騒ぐ息子を、看護婦さん4人と私で押さえつけて、お医者様が治療をしました。
半狂乱のパニック状態で、終わってからも暴れており、お医者様からは「もう一つ虫歯があるけれど、もう少し大きくなってから来てください」と言われてしまいました・・・。
歯科を変えてみる
『大暴れされるから歯科に連れていきたくない・・・。』とは思っても、虫歯は治さなければいけないので、後日息子に暴れた理由を聞きました。
すると息子からは、「僕が待ってって言っても待ってくれなかった。何をされるか分からなくて怖かった。」との答えが。
成長して、何が起こるか分からないことに恐怖が芽生えるようになったようです。
そこで、大暴れする息子でも対応可能な歯科を探すことにしました。
知人に紹介してもらった歯科で、息子の今までの様子や、事前に治療内容を説明してほしいことをお話して、ドキドキしながらいざ診察へ!!
新たな歯科では、歯の写真を撮って息子にどういう治療をするか説明してくださいました。
ちょいちょい「待った」をかける息子に対して、急ぐこともなく、「よくなったら言ってね」といって、コミュニケーションを取りながら進んでいきます。
恐怖の歯科でしたが、説明さえあれば何とか乗り切れることが分かり、一安心でした。
息子、小児科へ行く!
歯科は何とかクリアしましたが、冬になるともう一つ息子が大暴れする出来事が・・・。
それはインフルエンザ予防接種です。
注射も歯科と同じく、幼児期は泣くこともなく楽なものでしたが、2年生の冬は違いました。
やる前から「嫌だ」と言って逃げて、注射の最中は私と看護婦さんで押さえつけて何とか接種完了。
終わった後は半狂乱で大暴れ。
私に暴言を吐き、殴る蹴るを30分ほどしていました・・・。
『もう二度と一人では連れていかない。。。』と心に決めました。
今年の予防接種は・・・
そして今年も冬がやってきました。
3年生になった息子には、事前に予防接種を受けることを伝え、夫にも一緒に行ってほしいと伝えます。
しかし、毎週のように休日出勤する夫は、「今週も仕事だ。。。」とまたもや言ってきます・・・。
『マジか・・・。予防接種をこれ以上先延ばしにできないし、私が一人で連れて行くしかないのか・・・。』
あの悪夢がよみがえります(泣)
ただ連れていくだけでは不安なので、いくつか対策を立てました。
1.事前に夫と息子で話し合いをして、暴れないように諭してもらう
2.終わってからご褒美(お菓子)をあげる約束をする
3.がんばって予防接種してほしいと、私も息子に頼み込む
4.注射は10秒ほどで終わる事を伝える
5.注射をせずに高熱になるとどんなデメリットがあるか伝える
いざ小児科へ行くと、待合室では「やりたくない」とぐずる息子と「すぐ終わるよ」諭す母。
息子をぎゅっと抱きしめて、お医者様の注射が終わる瞬間を待ちます。
注射中は我慢する息子。
終わっても我慢する息子。
泣き叫び暴れませんでした!!!!!
終わってからは学校の知り合いもいて、落ち着いて待つことができ、母は胸が熱くなりました。
まとめ
特性だからなのかは分かりませんが、息子は恥ずかしいという気持ちがずれており、小学校低学年の頃は人前で大暴れをすることもよくありました。
しかし、彼なりに成長して『嫌だけど恥ずかしいからやらない』という気持ちが少しずつ芽生えてきたようです。
また、『先が分からない不安』には事前に説明して、彼のタイミングに合わせることさえすれば、歯科治療もなんとかこなすことができることが分かりました。
もっと上手くやれたかもしれないと思うこともありますが、息子が何に困っているのかを理解して、出来なかったことも工夫しながら再チャレンジして、少しずつ苦手を克服していきたいと思います。