pamapamaさんの記事で「みんなの学校」という映画を知って、いつか見てみたいと思っていました。
わが家の息子(9歳)はASD(自閉症スペクトラム)です。
学校で思うようにいかず、お休みすることも度々あります。
「特別な支援を要する子を含むすべての子供たちが同じ教室で学ぶ」という大空小学校にはとても興味がありました。
そんな時、わが家の隣町で上映会が開かれることを知りました。
この映画は息子と見ようとは思っていましたが、せっかくなので娘と夫も誘って見ることにしました。
予告編を見る
大阪市立大空小学校の取り組みを追ったドキュメンタリー!映画『みんなの学校』予告編
息子は突然「○○に行こう」と言われることを嫌がります。
前もって言わないと、「そんなこと僕は聞いていなかった」と言って、映画を見る前から躓いてしまいます。
そのため、まずはどんな映画を見ようと思っているか、予告編を見せました。
反応を見ると、あまり興味がなさそう・・・。
当日も、「僕行きたくないなぁ」なんて言っていました。
映画を鑑賞!
座席は何故か、私と息子ペアで座り、その後ろに夫と娘ペアで座りました。
映画を見ていると、そこに出てくるセイシロウ君を見て「昔の僕みたいだ。」とつぶやいていました。
1年生のころに、教室を飛び出すことがあった息子は、セイシロウ君に自分を重ねて下記を思ったそうです。(これは鑑賞後に息子が言っていました)
・嫌なことがあるから出ていったんだと思う
・人には我慢できないこともある
・出ていくのは仕方ない
・それで落ち着くのなら、出てもいいと思う
映画に感じることはあったものの、途中で飽きてしまった息子は「あとどのくらい?」と聞いてきました。
上映時間106分はちょっと彼には大変だったようです。
それぞれの感想
〈息子の感想〉
・僕の学校はみんなが励ましてくれるけど、責めることもある
・大空小学校は一人ひとりが優しい(教室を出た子に「おかえり~」と言うのが印象的だったらしい)
・僕の学校は楽しい場所だけど、大空小学校は優しい場所
・大空小学校の先生は、裏でいろいろ工夫をしている
・大空小学校の先生は、教室を出てしまう子の対策を一人一人の先生が考えている
・特に校長先生が、すごく頑張っている
みんなと同じようにできないことが多い息子には、セイシロウ君に対して共感できる部分が多かったようです。
〈娘の感想〉
・校長先生優しいな
・教室を飛び出す子に、私も優しくできると思うよ
・セイちゃんはあの性格を直してほしいな
・マサキは怒りんぼをやめてほしい
娘は映画を見て「なんで出来ないんだろう?」と思ったようです。身近で兄を見ていても、わざとではないということが理解できず、認識のずれが生じてしまうようです。
〈夫の感想〉
・迷惑をこうむった側の健常児へのフォローがどうなっているのか気になった
・セイシロウ君を見ていると息子とダブって見えた
健常児目線は私にはなかったので、夫の感想は考えさせられました。
ユヅキ君に暴力を振るわれた男の子に対して思うことがあったようです。映画の中でユヅキ君へのフォローは描かれていましたが、男の子が先生とどのような対話があったのかは分かりません。
〈私の感想〉
・周りの子と違うことをしても、受け入れてくれる子ども達がキラキラしていた
・子ども達が自分で考えて、支援が必要な子に自然と手を貸す姿は胸が熱くなる
・校長先生は厳しくすることと、認めることの両方をやって、子ども達の信頼を得ている
息子の「みんなと同じようにできない」という姿を見ているせいか、どうしても支援の必要な子供の親目線で見てしまいました。
大空小学校のような、みんなが自分を認めてくれる場所があればいいなぁあと思いつつ、社会に出るとこんな場所ばかりではないんだよなぁと思ってしまいます。
すべての場所が自分を認めてくれることは難しいかもしれないけれど、1つでもありのままの自分を認めてくれるような場所があればそれでいいのかもしれないとも思いました。