「救命情報カプセル」ってなに?

私の住む地域では、「救命情報カプセル」というものを配布し、各戸で保管をしています。(上の写真の筒状の入れ物です)

カプセルには何が入っているの?

中には「救命情報シート」というものを入れています。

記載内容は以下。

・住居者氏名、年齢、性別、血液型、本人写真
・住所、電話番号
・体の状況
・服薬の内容
・緊急連絡先
・指定居宅介護支援事業者(ケアマネージャー等)
・地区担当の民生委員
・支援者(救急隊員・消防隊員・警察官等)への伝言など

カプセル保管の目的は?

これは地域支えあいの一環として、家庭内で病気や事故等の緊急事態が発生した時に備えて、救急に駆け付けた消防署の救急隊員や警察官、親族、友人に「当事者本人の正確な身体情報」を提供し、いざという時に迅速で適正な処置がとれるように家族個々人の情報を記入し、事前に指定された場所に保管しておくというものです。

災害が発生したとき、怪我をして話せる状況ではないかもしれません。

災害発生時、持病など詳細を救急隊員に伝えるのが困難なお年寄りが一人でいる可能性もあります。

もしくは、パニックになってしっかり話せないという可能性もあります。

上記のようなことが発生した際もこのカプセルのシートを確認するだけで適切な情報を助けに来た方が把握することができるのです。

実際、このカプセルを考案された方も、過去に夫が倒れて119番を連絡したある奥様が、気が動転してうまく救急隊員と話ができなかったというケースを目の当たりにしたからだとおっしゃっています。

カプセルの保管場所は?

この保管場所は「冷蔵庫の中」。

地震や火災などで家屋が倒壊した際でも、「家具の中で原型をとどめやすい」というのが大きな理由です。

カプセルの効果を最大限に生かすために

このカプセルを最大限生かすために必要な作業が「情報の更新」です。せっかく書いた情報も常に正しい内容で保管していなければ意味がありません。

尚、我が家では設置して以来実に4年半ぶりにカプセルを開けて中身をチェックしたのですが、同居していた祖父が他界したり、娘が生まれたりと家族構成も変わっているためすぐに更新を行う必要がありました。

誤った情報があることで、かえって救急隊員を混乱させてしまう可能性もあるためです。(情報シートを確認したがゆえに、既に他界している祖父ががれきの下敷きになっているかもと探してしまうかもしれませんし、娘が近くに倒れているのに気が付いてもらえないということも考えられます)

早急に更新しなければと反省です・・・

各個人が責任をもって最新情報を管理することが大切

この保管システムは素晴らしい取り組みだと思います。特に災害の発生時など多くの方が負傷した場合は、レスキュー隊員や消防士などの大きな助けになることは間違いないと思います。

ただ、この力を最大限に発揮するためには前に書いた通り、正しい情報を常に管理しておく必要があります。誤った情報があることでマイナスの効果を生んでしまう可能性があるからです。

各自が自分の身を、そして地域の人達の命を一人でも救えるように常に情報のアップデートをしておく、といった意識を持つことがとっても重要なのではないでしょうか。