海水浴シーズン真っ盛り、海のレジャーを楽しまれる方も多いかと思います。そこで、海辺で楽しむ際に気を付けるべき海の危険生物をシリーズでご紹介していきます。今回は「ヒョウモンダコ」です。
ヒョウモンダコ
ヒョウモンダコは体長10cmほどの小さなタコで猛毒を持っています。刺激を受けると体に青いリングの模様が浮き出ることからヒョウモン(豹紋)という名がついています。
生息地は日本からオーストラリアにかけての熱帯や亜熱帯の浅い海の岩礁です。国内では千葉県以南の海で目撃情報が寄せられています。
ヒョウモンダコの毒はフグと同じ神経毒のテトロドトキシンで顔、唇や首のしびれ、めまい、言語障害、嘔吐、呼吸困難などの症状が表れます。解毒剤等はありません。
毒は噛まれた際に注入されますが、その際に痛みを感じないこともあります。また、噛まれた場合でも必ず毒を注入されるというわけではないそうですが、5mm以上の深さで噛まれていると注入されている確率が高いといいます。噛まれてから6時間以上発症しない場合は問題ないと言われています。
ちなみにヒョウモンダコは毒を放出して獲物をしびれさせ、捕食することもあります。
ヒョウモンダコによる被害を受けないためには、見つけた際に触ろうとはせずにその場から離れることにつきます。
万が一、噛まれてしまった場合にはすぐに海からあがって病院へ行きます。傷口から毒を絞り出して水で洗い流すことは効果的ですが、その際に口で吸いだすのは大変危険なので行わないようにします。
噛まれた人が呼吸困難に陥っている場合には、人工呼吸を行います。
ヒョウモンダコの存在を知るまで、まさか毒を持ったタコがいるとは思いもしませんでした。以前、シュノーケリングをしていた際にヒョウモンダコを見たことがあるのですが、青いリングがとても鮮やかで美しく、毒を持っていると知らなければ思わず近寄って触ろうとしたかもしれません。
しかし、ヒョウモンダコの毒は青酸カリの850倍~1000倍といわれるほど強力なもの。海で見つけた場合は、くれぐれも近寄らないにようにしてくださいね。
<「海水浴シーズン真っ盛り、海の危険生物について Vol.7 ~ウミヘビ編~」へ続く>
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