高校サッカーがグッとくる理由はコレ!(サッカーじゃなくてもね)

ちょっと前の話ですが、親友がFBに上げた話が涙ポロポロものだったのでシェア。筆者の岡田先生は静岡県西部の県立高校の先生で、ちょっと無謀なほどの登山とか、やっぱりちょっと無謀なくらいの災害支援に突っ走ってる、実年齢こそちょっといってるけど見事なほどの「若者」なのです。

「先生、ホントに自転車で来たんですか」
今週は、廊下でサッカー部の生徒にすれ違うたび声をかけられる。
「ん、まあね」
「何キロあるんすか」
「片道100キロ程度ってとこかな・・・」

先週末は、わが校サッカー部の試合を見に清水まで自転車を走らせた。
グランドの片隅にいると、サイクルウェアの変なおじさんが目に入ったのか、試合に入る直前にもかかわらず、キャプテンが駆け寄ってきて、
「先生、ホントに来てくれたんすね。わざわざありがとうございます」
と頭を下げた。日頃の傲岸な彼からは想像もできないしおらしさだった。

実は前日、自分のクラスにいるキャプテンに、
「インハイ県大会、見に行こっかな、自転車で」
何気なく言った言葉に激しく反応した。
「ほんとっすか。じゃあまじがんばりますよ」
・・・・これで行かないわけにはいかなくなった。

朝二時に出発。夜明け前の東海道は漕いでも漕いでも体が温まらなかった。

県大会一回戦。相手は見たところほぼ伯仲する力を備えていた。後半の半ば過ぎるまでお互いに無得点。残り20分ほどでこちらの監督が動いた。選手交代。流れが動き出したのが素人目にも分かった。果たして相手のミスでフリーキック。投入された選手が見事にダイレクトシュートを決めた。目の覚めるような得点。

だが、それで相手が発奮した。味方の数倍の動きを見せて、右から左にクロスを上げ、合わせてシュート。ポンポン、という感じだった。
その数分後、全く同じシチュエーションが起こり、ポンポン・・・
あっという間に逆転だ。味方応援席が静まり返り、いやーな空気が流れたのがわかった。

その時だった。手を激しくたたきながらキャプテンが叱声を上げたのだった。
・・・まだ終わってないとか、負けたつもりになってんな、とかよく聞き取れなかったが、その声に、イレブンが
「おおー」だの「ああー」だの「うぎゃあー」だの、それぞれの場で応えたのだった。
見るからに主軸と見えた三人が、それまでにないキレのある動きを見せ、相手のミスを誘い出し、セットプレーでゴール…終了のホイッスル間際だった。試合はPKに持ち込まれる。そして、最初に蹴ったのがキャプテン。見事に決め、試合そのものを引き寄せた。

まことに他愛ないといえば他愛ない。その場の流れによって、どうとでもなるのが高校生。まだ顕現していないもろもろのものを含めて、高校生は可能性の塊なんだな。できる力を持っていたなら、得点入れられる前に、最初からそれを出せよな。そうすりゃ90分、こんなにハラハラせずに済むのに。

でもそれができりゃ苦労はしない。今日は高校生の無限の可能性を、久しぶりに目の当たりにしただけでも多とするか。

100キロの道のりを夕闇と追いかけっこしながら家路をたどったのだった。

引用元:岡田昌人さんのカッコいいFacebook

岡田先生、全文引用させていただきました!
何度読んでもいいね。日本中の人に読んでほしいとおもいます。

ということで、拡散大大大大大希望です!