IAEAの専門家が「K排水路」を視察

4月21日、東京電力の写真・動画集に「IAEA専門家派遣の状況」と題して7枚の写真が発表された。解説がないため詳しいことは分からないが、まさに汚染水の海洋流出が発生したK排水路、汚染源のひとつと考えられる2号機原子炉建屋大物搬入口、そして港湾などを視察している。

流出事件の発生を受けて視察に来たとは考えにくいが、偶然であれ国際機関の専門家が事件発生直後の現場を見たという事実は大きい。

K排水路視察(1)

photo.tepco.co.jp

K排水路がボックスカルバートによる暗渠構造なのがよく分かる写真だ。ボックスカルバートは「ロ」の字型に工場で生産されたコンクリートの箱を、現地で地表を掘削した後に設置して埋め戻したもの。完全に防水されたものではなく、継ぎ目からの漏水はある。

K排水路視察(2)

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そんな所でしゃがんだりして、長靴とタイベックスーツの境目に巻きつけたテープの隙間から、汚染水が長靴に入ったりしませんように!

3月末までに排水路底面部にゼオライト土嚢を敷き詰める計画だったが、この場所の写真では確認できない。

K排水路視察(3)

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K排水路に流入する枝管への土嚢や吸着材についての説明を行っているところだろうか。肝心の部分は見えないが、この枝管は後になってブレーカーなどの工具で穴を開けられたもの、つまり後付けの枝管のようだ。

2号機原子炉建屋大物搬入口視察

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正面の薄青いたてものが2号機原子炉建屋で、その下にひっつくように設置されている白い小さな建物が大物搬入口建屋だと考えられる。

港湾視察

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タンクエリア視察

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タンク周りに設置された堰に雨水が溜まらないように設置された屋根が写っている。

IAEA専門家との打ち合わせ

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腕組み、交わされる視線すらないテレビ会議。時刻は13時06分か。

東京電力はK排水路から海へ流出した液体や、タンクエリアの堰にたまる液体を「雨水」と主張している。たとえ、空から降ってきた水であっても、汚染物質と混ざった時点でそれは雨ではなく汚染水だという、一般的な考え方に合致する意見がIAEAから示されたのかどうか。非常に気になるところである。

IAEAが、人類の人権と福祉を追求する国連の機関としてふさわしい指摘や判断、助言をすることに期待したい。