宮城県気仙沼市にあるリアス・アーク美術館。
ここで常設展示している「東日本大震災の記録と津波の災害史」は、東日本大震災をいかに表現するか、地域の未来の為にどう活かしていくかというテーマで、企画されているとのこと。
リアス・アーク美術館
震災とアート
伝えるというのはそもそも報道の役目では??
なんて思ったりもしたけれど、記録を残すのではなく「伝える意志と伝わる表現」が重要と考え、あえて美術館が取り組んでいるようです。
どんな展示?
今回の展示物を集めたり写真を撮ったのは、被災した学芸員の方たち。
その時に感じたことが添えられています。
◆展示資料は、当館学芸員が被災現場で撮影した写真203点、同様に収集した被災物155点、歴史資料等137点が収められています。
前半は【被災現場からのレポート】とし、直後からの被災現場の多種多様な状況をまとめています。 また後半は【被災者感情として】【失われたもの・こと】【次への備えとして】【まちの歴史と被害の因果関係】の4テーマで構成されています。
被災現場写真には、その写真を撮影した際に感じたことや考えたことなどを文章で添えています。
展示被災物は 【津波の破壊力、火災の激しさなど、物理的な破壊力等が一見してわかるもの】【災害によって奪われた日常を象徴する生活用品や、震災以前の日常の記憶を呼び起こすような もの】という2種類に類別されます。
未来を考える
1896年6月15日に明治三陸地震が起こり、海抜38.2mといわれる津波が発生して甚大な被害があったといわれているにもかかわらず、今回の壊滅的な被害がありました。
今後起こるであろう自然災害に立ち向かうには、歴史を振り返り、未来にどう生かしていくべきかを考えなければいけないのではないかと思います。
アートから震災の課題を共有できるとは思ってもいませんでしたが、ぜひ日本中の人と共有したい企画です。