眼下に太平洋、西には蔵王連山を望む「わたり温泉鳥の海」。震災の被害を受けて長らく営業を休止していましたが、2014年10月4日(土曜日)、いよいよリニューアルオープンです!
東日本大震災により、甚大な被害を受け営業を休止していました「わたり温泉鳥の海」が、2014年10月4日(土曜日)に日帰り入浴を再開します。現在、リニューアルオープンに向け準備中ですので、今しばらくお待ちください。
津波で大きな被害を受けた亘理町荒浜地区に、ひときわ目立つローズブラウンの建物。亘理の人たちの憩いの場として、そしてたくさんのビジターにも親しまれてきた自慢の温泉施設です。5階の展望浴場にはひのき風呂、岩風呂、露天風呂。岩盤浴や足湯もあって、お風呂好きにはたまりません。
レストランは「はらこめし」や「ほっきめし」、「しゃこめし」「あさりめし」など、地元の豊かな海の幸が人気を博してきました。その上、わたり温泉鳥の海には和室・洋室の宿泊施設も備えられていたのでした。
現在、公式ホームページは「営業休止」のお知らせが表示されるだけでリンクは切れていますが、検索すると以前の施設案内ページもヒットします。ぜひ見てみてください。いい感じの施設の雰囲気だけではなく、「ほんとに憩いの場だったんだな」ってことも伝わってくると思います。
10月4日に再開するのは、日帰り入浴のみ。レストランや宿泊施設は当分の間休止。リニューアル・グランド・オープンの日を期待して待ちましょう。
日帰り入浴時間
午前10時から午後8時まで
※最終受付は午後7時30分まで
2014年10月4日(土曜日)のみ、午前中にリニューアルオープンのセレモニーを行いますので、
入浴開始は午後1時30分からとなります。
利用料金
大人(中学生以上) 500円
小人(小学生) 250円
幼児(未就学児) 無料
建設系JVの宿舎としての賃貸収入で再建へ
鉄筋コンクリート造5階建のわたり温泉鳥の海は、産直施設があった1階部分が津波で壊滅したほか、ポンプや空調などの施設にも大きな被害があった。施設がオープンしたのは2008年。地方債から借り入れた建設費の償還が始まったばかりの時点での被災だった。存続か廃止か。おそらく地元では議論があったことだろう。しかし、大林組など7社によるがれき処理JVから宿泊施設としての打診があったこと、源泉が無事だったことから再開への方針が固まったという。(以上、河北新報の過去記事を参考にした)
温泉の再開は、地元の人たちにとって元気が出る明るい話題だろう。町内各地の仮設住宅などに離れて暮らす、かつてのご近所さんたちが再会を喜び合う姿も目に浮かぶ。
いい話の背景に、地元議会や行政の人たちの将来展望があったということまで含めて、いい話だと思う。
わたり温泉鳥の海。オープンしたら入りにいかなくっちゃね。
わたり温泉鳥の海
最上階の浴場からは、西に蔵王連峰、東に牡鹿半島・金華山を望める。仙台東部道路・亘理I.Cより車で約10分
写真と文●井上良太