2014年6月13日 今日の東電プレスリリース

焼却工作建屋東側サブドレン水の分析を6月12日分で終了

6月13日(金曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点を中心に読み解きます。

地下水バイパス揚水井No.12の汲み上げ再開について「日報」にも記載

※地下水バイパス揚水井No.12については、各揚水井の定例モニタリング(5月26日採取)において1,700Bq/Lのトリチウムが検出されたことから、5月27日より一旦くみ上げを停止し、状況を確認。第三者機関によるモニタリングの結果も含め、その後3回(*1)モニタリングを実施した。
当該揚水井については運用目標値を超えているが、このモニタリング結果をもとに一時貯留タンク側の評価(*2)を行った結果、運用目標以上とならないことが確認できたことから、6月12日午後7時20分より当該揚水井のくみ上げを再開。再開後の現場に異常がないことを確認。
当該揚水井のトリチウム濃度が運用目標値を超えているため、傾向の監視強化を継続し一時貯留タンクへの影響がないことを確認していく。

*1 5月29日採取:1,700Bq/L(当社分析結果)、1,600Bq/L(第三者機関分析結果)
 6月2日採取:1,500Bq/L(当社定例モニタリング)
 6月5日採取:1,700Bq/L(当社分析結果)、1,600Bq/L(第三者機関分析結果)
*2 これまでの当社分析結果において、揚水井No.12のトリチウム濃度が1週間で1,100Bq/L(5月22日採取)から1,700Bq/L(5月29日採取)と600Bq/L上昇(最大上昇率)したことがあり、この実績を考慮し、今後、トリチウム濃度が600Bq/L上昇して、1,700Bq/L(最大値)から2,300Bq/Lになったと仮定しても、一時貯留タンク側でのトリチウム濃度が約230Bq/Lとなり、運用目標(1,500Bq/L)以上にはならないと評価

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月13日

1号機~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(6月9日午後4時30分~)

◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送中(6月9日午後4時50分~)

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備の状況

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

地下水バイパス揚水井の状況

新規事項なし

※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。

焼却工作建屋の水位、焼却工作建屋サブドレン水の分析結果 ~分析は今回で終了~

<最新のサブドレン水サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

なお、6月10日に焼却工作建屋滞留水の回収作業が完了したことから、当該サブドレン水の分析については、今回を以て終了する。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月13日

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

6月12日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月13日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月13日

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月13日

1~4号機タービン建屋東側の状況

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月13日

1~4号機サブドレン観測井の状況

<最新のサンプリング実績>
今回新たに採取(3月4日、26日、5月15日採取)した建屋山側(N5、N9、N14)および5月20日に採取したN14のストロンチウム90は、N5が3.6Bq/Lで、その他は検出限界値未満であった。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力

地下貯水槽の状況

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年6月13日

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年6月13日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太