3年という時間の長さを改めて思う。
被災した人々にとって3年は区切りでも何でもない。きっとただの通過点。
ただ、この水産物に関わる人たちにとっては間違いなくうれしい区切りの3年だろう。
女川町で震災後に種付けを行った養殖ホヤを水揚げ(宮城14/03/04)
震災直後の荒れた浜で、養殖の再開に動き始めた漁師さんたちの間では、どれだけ短期間に水揚げできるかが焦眉の急だった。カキ、ホタテ、銀鮭、ワカメ……。三陸で行われてきた養殖漁業は数多いが、カキやホタテは稚貝を入れてから収獲までに1年半以上かかる。「つなぎ」としてワカメ養殖を行う浜も少なくなかった。
そして、水揚げまでに何しろ一番時間が掛かるものの代表格といえばホヤ。
カキやホタテの水揚げが再開された頃にも、市場や魚屋さんでは「ホヤはまだだね、3年はかかるから」と言われ続けた。料理店のお任せ料理でホヤが出されたりすると「こんな高級品食べていいの?!」とお客さんは大喜びしていた。なぜならその当時は「ホヤ即ち天然もの」だったから。
ニュースで取り上げられた女川町竹浦(たけのうら)は、震災前には年間に1500トンのホヤの水揚げを誇ってきたという。しかし養殖筏は津波ですべてが失われた。再開には漕ぎつけたものの筏の数は震災前の2割ほどだという。それでも今シーズンは500トンの水揚げを見込んでいるという。(この数字にも漁師さんたちの根性と、3年待った想いが感じられてたまらない!)
県内トップを切って養殖ホヤの水揚げをスタートした竹浦は、ダイバーの高橋正祥さんが潜り続けている海でもある。高橋さんからもとれたてピチピチの情報が。
首都圏中心の庄やグループで竹浦ホヤ食べられるみたいですよ!!
是非是非!!
高橋さんがシェアした元ネタはこちら。
【本日!入荷速報】
3月18日(火)
宮城県女川竹浦より旬先取りの本命「ホヤ」が入荷致しました!
昨日水揚げしてきたほやほやの新鮮ホヤを産直でお届けします。
肉厚で噛めば噛むほど甘い超新鮮でたまらなく旨いホヤを、ほやポン酢や刺身で、是非ともご堪能下さい。
※首都圏中心で本日販売!店舗の調理長が腕を振るってオリジナルの食べ方を提案しますのでお楽しみに♪
ホヤが入荷していない店舗も一部ございますので、店舗へお確かめください。
マサさん新鮮な情報ありがとう!
刺身よし、酢の物よし、地元の人は焼いても食べるホヤ。独特の風味があるため地元で獲れたてが一番! とされるが、水揚げの翌日に首都圏のお店に並ぶとは。これは期待できそうだ!
雌伏三年を経て、美しい女川の海によみがえった養殖ホヤ。東京の飲み屋さんで、そして地元宮城へお出かけして、ぜひ!
文●井上良太