石巻の塩うに。店ごとにこだわりあり!

一箱古本市の表彰式を終え、ふれあい商店街の屋根付きベンチで、電器屋さんの佐藤さんと一日の労働を労っていた時のこと。

ビールはもちろん立町商店街の相澤商店で購入。おつまみはふれあい商店街のいそざき八百屋さんで買った茹でトウモロコシ。夕方の風を感じながらのひと時は最高だった。0泊3日の弾丸ツアーだけど、来てよかったと幸せを噛みしめていた。

店の冷蔵庫にビールを取りに行った佐藤さんが、小皿を手に戻ってくる。

「食べて、これ。なんだか分かるかな。もろきゅうみたいなもんなんだけどね。」

謎かけしたりジョークで煙に巻いたり、油断のならない佐藤さんのことだからと、食す前にもろきゅうらしき物体をじっと見つめた。

すぐにわかった。

でも、信じていいのかどうか。

そんな贅沢な食べ方をしていいものなのかどうか。

それは塩うにだった。

うにの味わいと香りがストレート。塩加減は絶妙。

「この時期ならではのものなんだ。石巻の人はね、どこのお店のが美味しいかって、それぞれこだわりを持っているんだよ。」

と佐藤さんが教えてくれた。佐藤さんのこだわりの店は戸田海産物店。仮設商店街のお隣さんでもある。この美味さ。ぜひお土産に買って帰りたい。弾丸ツアーだから保冷剤で大丈夫だろう、とさっそくお店へ。

「獲れたてのうにに塩をして寝かすだけ。ミョウバンとか添加剤はいっさい入ってないから、うにそのものの味がするんだよ。」

冷凍になったものを保冷バッグに入れてもらってお持ち帰り。購入から半日以上たって後でも、ぜいたくな風味はそのままでした。夏の石巻のお土産に、戸田海産物店の塩うにをぜひどうぞ!

戸田海産物店は石巻駅すぐ近く。石巻立町復興ふれあい商店街(宮城県石巻市立町2-6-23)、正面から入って右奥です。

石巻立町復興ふれあい商店街

宮城県石巻市立町2-6-23

●TEXT+PHOTO:井上良太(ライター)