マンボウが泳いでるの見たことありますか?
石巻の沖合でもクロマグロが獲れるのご存知ですか?
「牡蠣養殖のいろは」を教えてもらったり、ビーチクリーン活動「石巻海さくら」でお世話になったりしてきた狐崎浜の漁師さんたちが、日々の定置網漁の現場から獲れたて海の幸情報を発信していますよ。
狐崎浜といえば何と言っても牡蠣。
でも、牡蠣だけじゃないんです!
これまで定置網からの生写真で紹介された魚は、
サワラ、クロソイ、マス、ヤリイカ、カナガシラ、サヨリ、本マグロ、びっくりするほどいい型のアジ、マイワシ、イシダイ、ヒラマサ、サメ、マンボウ、マサバ、マダイ、ヒラメ、ゴマサバ、トビウオ、ドンコ、マトウダイ、ウルメイワシ、アンコウ、イシモチ、マコガレイ、ギンポ、ワタリガニ、アナゴ、コノシロ、シイラ、マナガツオ、タチウオ、カマス…。
春には春で、サワラ、クロソイ、サヨリなど春の魚が。
7月入ってからはヒラマサ、タチウオ、カマスなど、夏を思わせる魚たち。
漁場から海の季節感がダイレクトに伝わってくるのです。
日々アップされる写真を見てるだけで、魚に詳しくなれますよ。
さかのぼること約3カ月。
狐崎浜の管野清也さんに牡蠣養殖の筏を見せてもらった4月16日、浜では大勢の人たちが総出で網の修繕を行っていました。網といっても、港を埋め尽くすくらいに大きなもの。しかも、網の目は意外なほど大きい。
管野さん:定置網の準備してんだ。
自分:それにしても網の目がでかいけど、マグロでも獲るんですか?
管野さんはそんな初心者の質問にもニコニコ笑いながら、
「こんな大きな網の目でも、魚の群れはよけて泳いで、次第に網の奥に集まっていくんだよ。イワシみたいにちっこい魚でもね。」
大きな目の仕掛けで魚を誘導して、最後は目の小さな網の中に入ったところで収獲!
それが定置網。
「これまでは、ほとんど牡蠣だけでやってきたけど、小さな浜だからね。みんなで力を合わせていろいろチャレンジしようってことになってね。」
と管野さんは定置網を再開した理由を話してくれた。なんと戦前以来の復活だという。
今年の4月29日に設置を始め、5月11日から試験操業を始めた狐崎の定置網。
管野さんに冗談みたいに話した、
クロマグロ!
まで、本当に獲れちゃった。
近いうちに、真夏の狐崎浜で定置網漁を見せてもらいたいなあ! と思ってます。
●TEXT+PHOTO:井上良太(ライター)
震災後、宮城県牡鹿半島・狐崎浜で4人の漁師で立上げたのが”狐崎漁業部”
浜と漁業の復興を信じて、牡蠣の通販や戦前まで盛んだった定置網漁の復活などに挑戦しています。