はじめに - 「島には 仕事 と 可能性 がある」【島で働く】

それまで観光気分で島々を巡っていましたが、あるとき、ふと気づいてしまいました。どの島でも、ほぼ必ずと聞くと言って良いかも知れません。

それが、「過疎化」「高齢化」といった話です。

日本自体、少子高齢化と言われるようになって久しいと思います。日本の高齢化率は年々上昇し、2010年には23.0%になったそうです。定義に従えば、およそ4人に1人が高齢者という時代に突入したのです。ところが離島に限って言えば、ほとんどの島々がこの高齢化率23.0%を超えています。離島統計年報に掲載された311島を見てみると、実に294島がこの数値を上回っていました。

たとえば、高校の無い島では、若い世代は進学と同時に島を離れます。そのまま大学、就職、と、世の中の流れに従えば、たまに帰省はするものの、再び島で暮らすことはほとんどないようです。そして、この言葉が必ずと言って良いほど続きます。

「島には仕事がないから」



はたして本当にそうなのでしょうか。たしかに、日本の企業の多くは都市部に集中ていますし、海を隔てている離島では移動をするにしても、かなり不便かも知れません。そういった場所で仕事をするイメージは湧きにくいだろうとも思います。

しかし一方で、島だからこそできる仕事を見つけ、その島の風土や特色を活かした仕事に務めている人もたくさんいます。その島で生まれた人、その島にUターンした人、その島へ移住した人。色んな人が、それぞれに魅力を感じて、それぞれの想いを持って、その島で働いています。それは特別なことではなく、ちょっとした縁やきっかけがほとんど。実は私たちの身近なところで、島で働く人たちがいるのです。

また、島で働くことの良さだってたくさんあります。島でなければ味わえないゆったりとした時間、海や緑に囲まれた自然あふれる癒し、都会の喧騒とは無縁の心地よさ・・・。そういった中で、楽しく自分らしく働く。「島には仕事がないから」と言い切る前に、島で働くことの魅力を知る機会があっても良いと思うのです。

なぜなら「島には仕事がある」のはもちろん、「様々な可能性がある」と確信しているからです。

そこで、全国の島々で働く人々のお話を伺っていくことにしました。現地の方々と少しお話をするだけでも、時に素敵な、時に面白い言葉を頂きます。このシリーズでは、島で働く人の経緯や想い、その姿などを紹介していけたらと思っています。

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