2013年は、しくみやソフトに投資していく年。
もちろん「変化する力」で。2012年はハードへ投資してきた。次はソフト。コバルトーレ女川もそう。地域が未来に向かって変化し続けていくために、
人にソフトに投資していく。
近江弘一さん(宮城県石巻市)石巻日日新聞社代表取締役社長
輪転機が被災し印刷物が刷れない状況の中、手書きの壁新聞の発行で世界的に注目された石巻日日新聞。社長の近江さんは「ローカリストであること」を基軸に据えて、震災以前から地方新聞社の経営に当たってきた。女川町と石巻エリアを基盤とするサッカークラブ「コバルトーレ女川」の社長を兼ねているのもそう。大きな被害を受けた石巻エリアの子どもたちが取材から編集まで手掛ける「石巻日日こども新聞」の発刊もそう。「絆の駅 石巻ニューゼ」をオープンさせたのも同じ考えによるものだ。新聞社の仕事を終えた夕方から自らマスターとしてカウンターに立つレジリエンス・バーで、近江さんは明日の地域を見据えている。
●TEXT+PHOTO:井上良太