いよいよ、ロンドンオリンピックの開催日が近づいてきましたね。夏季オリンピックとしては第30回目となる記念の大会です。各国の代表選手がどのような活躍を見せるのか、想像するだけでも楽しいですね!今大会で注目度の高い選手を紹介するこの企画。今回は日本女子サッカー五輪代表、熊谷紗希選手をクローズアップしてみたいと思います。
【熊谷紗希】 くまがい・さき
日本生年月日:1990年10月17日(21歳)
出身地:北海道札幌市
身長・体重:171cm・59kg
在籍チーム:FFCフランクフルト
ポジション:DF
タイトなマンマーク
熊谷選手の強みは、171cmという恵まれた体格を生かしたタイトなマークにあるでしょう。ドイツワールドカップでは世界屈指の大型フォワードとも対等に競り合い、一対一の強さを武器にして優勝に貢献しました。2011年7月、ドイツの名門クラブ、FFCフランクフルトに移籍。欧州の大型フォワードと毎試合マッチアップ。更に高いレベルのディフェンス力を身に付けました。
アメリカ代表のエースストライカー、ワンバック選手を相手にしても、強靭なフィジカルコンタクトと空中戦の強さで対抗。体の寄せ方が上手く、粘り強いマークで攻撃を封じ込みます。スピードのある選手に対しても巧みなポジショニングで危険なスペースを消し去り、ドリブルでしかけられても的確なタックルでボールを奪います。
正確なフィード
センターバックとして、最終ラインの中央から正確なロングボールをフィードできる熊谷選手。そのキック精度は高く、30~40mの中長距離でも味方選手の足元にピタリと合わせるパスを出せます。また、視野が広くビルドアップにも優れています。フリーの選手を素早く見つけ、サイドチェンジをして戦況を変えることができる選手です。現代サッカーではディフェンスラインからのロングフィードが攻撃の起点になることが多く、パス能力の高い熊谷選手は攻撃面でもチームをリードできるディフェンダーだと言えるでしょう。
ドイツワールドカップ決勝のPK戦
熊谷選手といえば、ドイツワールドカップ決勝のアメリカ戦で、優勝を決めるPKを蹴ったことでも有名です。ゴール左隅に強烈なシュートを放って試合を決めました。まるで糸を引くようなボールが、ゴールキーパーの手をかすめてゴールネットを突き刺したのが印象的です。勝負強いだけでなく、強くて速いボールを正確に蹴ることができる、熊谷選手の技術が生み出したゴールだと思います。
総括
現在、なでしこジャパンではセンターバックのレギュラー争いが激化しています。守備のユーティリティプレーヤーである宇津木選手、経験値の高い矢野選手、攻撃能力に秀でた田中選手など、タイプの違うプレーヤーが揃っています。ロンドンオリンピックで誰がレギュラーとして抜擢されるのか注目したいところです。予選グループでは欧州や欧米など、大柄な選手との対戦が控えています。マークに強い熊谷選手のプレースタイルが威力を発揮すると思うので、活躍を期待したいです!