「たまねぎなんてどれも一緒でしょ?」
関西出身の筆者ですが、ここ数年は関西を離れて生活しております。生活面ではなんら不満はないのですが、ひとつ残念なことが・・・。それは、どのスーパーで買い物をしても、「淡路島産たまねぎ」を見かけることがなくなったこと。これは無駄にグルメを気取るの筆者としては非常に由々しき問題なのです。それでは今から「淡路島産たまねぎ」を褒めちぎろうと思います。
近畿地方のスーパーではたまに見かけるものの、全国的にはあまり流通していません。それでも、筆者の地元のスーパーではやや高値なものの「淡路島産たまねぎ」が常に並んでいたので、それがつい当たり前になっていました。本当、離れてわかるありがたみですね。「たまねぎなんてどれも一緒でしょ?」よく言われます。筆者自身、かつてはそう思っていました。ところが・・・、関西を出て他県産のたまねぎを口にすると、その辛さにびっくり!調理すればまだマシなものの、生食だと顕著に違いが分かりました。それまでは「海外産(アメリカ、中国産など)はなんとなく避けよう」という考えでしたが、国内産であっても「野菜は産地を意識するべき」という考えに改まりました。たまねぎ以外の野菜に関しても○○産が美味しい・・・などと意識するようになり、多少高価でもそちらを買うようになったのです。筆者の中ではこれを【たまねぎ革命】と呼び、以降・・・(どうでもいいので省略)
スグレモノの秘訣
特徴は大きく3つ。「甘さ」「辛さ」「やわらかさ」です。それらの秘訣は、淡路島の土壌。淡路島の砂質(和泉砂礫と呼ぶそうな)はたまねぎにとって非常に優れているんだとか・・・。
甘さ
一般的なたまねぎは糖度が5~8度程度だそうです。およそトマトと同じレベルなんだとか。一方「淡路島産たまねぎ」は、その糖度が9~13度程度。なんとこれはスイカやみかん、マンゴーに匹敵するレベル!!!・・・と、言われても、筆者はいまひとつピンと来ませんが(笑)。ただ、糖度の平均値が他県産と比べても圧倒的に高いことには間違いないようです。たまねぎは作り方によって非常に甘味に違いが出ると想像できますが、やはり優れた土壌がブランド価値を高めているのです。
辛さ
逆に辛み成分は他県産の6割程度と言われています。たまねぎの辛み成分には、硫化アリル、ビルビン酸、トリスルフィドなど、状況に応じて呼び分けられますが、総じて少ないと言われています。この辛み成分は水溶性。たまねぎをサラダなどで生食する場合、辛みを嫌って水にさらすことで辛みを逃がす方もいるようですが、同時に栄養成分もしっかり抜け出ているので、お勧めできる作業ではありません。淡路島産のものであれば、感じる辛みも少ないため、サラダなどにも適しているのです。※ただし、玉ねぎの辛さは保存性の高さです。淡路島産のたまねぎは辛み成分が少なく水分も豊富ですので、やや傷みやすいことは注意しておきたい点です。
やわらかさ
水分の含有量が大きく影響するようです。しゃきしゃきの触感の秘訣は水分にあります。皮は薄いため噛んだ瞬間に味わいが広がるんだとか。そんなこと気にせず「美味しい美味しい!」と食べていましたが(笑)。
淡路島疲労回復ツアー
ここまでは淡路島産のブランド価値を挙げましたが、そうでなくてもたまねぎは優れた野菜!辛み成分である硫化アリルは過熱することで、「砂糖の50倍甘い」と言われる甘味成分に変化します。また、牛肉や豚肉など肉類に豊富に含まれるビタミンB1との相性が抜群。一緒に調理することで優れた効能を発揮するのです。硫化アリル、ビタミンB1ともに疲労回復効果があり、掛け合わせると相乗効果で「アリナミン」という成分になるそうな。・・・アリナミン。あの食事睡眠アリナミンですね!疲労回復栄養ドリンク「アリナミン」も、同じ理屈で開発されていたんだとか。よくわかんないけどすごいね!
ですから、淡路牛と「淡路島産たまねぎ」で作られた牛丼でも食べて!淡路島温泉に浸かって!淡路島の豊かな景色を楽しめば!あっという間に疲労回復・癒しのツアーが完成です(笑)。 そんなたまねぎ、近畿地方ではスーパーで買えないこともないですが、淡路島に行けば島内産のたまねぎが安価でたくさん置いてあります。お土産屋はもちろん、道の駅や無人販売所でもよく見かけます。多少かさばるかも知れませんが!特に面倒でなければ!素材そのものを買うことをお勧めします(笑)。
「ほんだらたまねぎようけ買うていき!きついっぱい田んぼおがしてこしらえとんやさかいなー。」(それならたまねぎたくさん買っていくと良いよ。力いっぱい田んぼ耕して作っているんだから。)
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