空母・イントレピッドは博物館

ニューヨーク・タイムズスクエアから西へ、てくてく歩くこと20分ほど。ハドソン川にぶつかる12番街西46丁目のピア86にその博物館はある。

撮影は2006年3月。飛行甲板に載っかってる飛行機は現在とは違います。
(2006年3月撮影)

イントレピッド海上航空宇宙博物館(Intrepid Sea,Air & Space Museum)。実際の航空母艦をそのまま使った航空博物館だ。通りから見上げるその姿は「さすが空母、デカ~」と言うべきか、「案外小さいんだ」と言うべきか、ちょっと微妙な印象。でも、艦首から半分お尻を飛び出させているのは、まぎれもなくSR-71ブラックバード。かつての超・軍事機密が本来ならあり得ない場所に、あり得ない格好で載っかっていることに、驚きと興奮を覚えてしまう。Google Mapの航空写真を見れば分かるように、イントレピッド(USS Intrepid, CV/CVA/CVS-11)は、アングルドデッキを持つ近代的な空母だ。しかしそれは第二次世界大戦後に改装された姿で、航空甲板から下の船体は1941年起工のエセックス級。日本でいうなら翔鶴や大鳳に相当する艦である。しかもこの空母は戦艦大和が撃沈された時の攻撃にも参加している。

な~んて資料を読み進めると、デカイか小さいかとは違う、歴史のモノサシが交錯するような不思議な感慨を覚える。イントレピッド博物館の展示物は、F-4Eファントム、F-14トムキャット、AV-8Cハリアーなどの艦載機にとどまらず、超音速高高度偵察機SR-71ブラックバード、攻撃ヘリAH-1コブラ、イスラエルの戦闘機クフィル、旧ソ連のMiG-21…
「ちょっと節操がないんじゃ」と突っ込みたくなるほど多彩。(ちょっと前までは、M48パットンやソ連のT72などの戦車まで展示されていた)

空母北側の埠頭です。手前にパットン戦車。後ろには超音速旅客機コンコルド。コンコルドはこの後、空母の飛行甲板に載せられたり下ろされたりと何度も移動(2006年3月撮影)

でもまあ、あのコンコルドや、潜水艦SSG-577グロウラーが巡航ミサイルレギュラス1の発射態勢にある姿まで見せてくれるのだから、ヒコーキ愛好家としては喜びこそすれ非難する筋合いではあるまい。そんなイントレピッドに、また新たな展示物がお目見えした。米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトル試験機「エンタープライズ」だ。この4月、スミソニアンに展示されていた機体がボーイング747型ジャンボジェット機の背中に乗ってニューヨークのJFK空港に到着。その際には、マンハッタン上空をデモフライトまでして、話題を盛り上げた。

6月6日、いよいよエンタープライズは巨大な輸送用ハシケに載せられて、ニュージャージー州の一時保管場所からイントレピッドに到着。クレーンで吊り上げられたちょっと情けない姿ながら、空母の飛行甲板に無事タッチダウンした。とはいえ、空母の上に有名空母の名を冠するシャトル(エンタープライズは太平洋戦争で活躍した空母CV-6や現在就役している原子力空母CVN-65の艦名でもある)が載っかっている姿は、未来永劫見続けられるものではなさそうだ。というのも、イントレピット博物館ではエンタープライズのために専用パビリオンを新設する予定だからだ。

スペースシャトルの試験機として、ジャンボジェットの背中に載せられて滑空試験を繰り返したエンタープライズが、戦艦大和と戦った歴史的なフネに載せられた姿を見られる好機!ニューヨークへのご旅行の際には是非!(日本語のオーディオガイドもありますよ)★ ちなみに、タイムズスクエアからイントレピッドにかけては、昔ながらの住宅や小さなオフィス、自動車修理工場、清掃会社のモータープールなどが点在するニューヨークの「け」のエリアなので、警戒ランクBダッシュくらいでお歩き下さい。でも、ベーグルサンドが美味しいカフェや100種類以上のビールが揃うビアバーもあったりするので、旅慣れた方と連れだって散策すると楽しいかも。

ホームページに記された住所代わりの一節。The Intrepid Sea, Air & Space Museum is located on the West side of Manhattan on Pier 86, 12th Ave. & 46th Street. The Intrepid Sea, Air & Space Museum

そうか、海の上だから住所がないのかも…。

オープン時間は要確認!

Open Houres4月1日~10月31日月曜日-金曜日:10:00~17:00土・日・祝日 :10:00~18:00上記以外の秋・冬火曜日-金曜日:10:00~17:00月曜休館(オープンする日もあり)感謝祭・クリスマスは休館(アメリカの博物館の常で、開館時間はかなりイレギュラー。スケジュールについては変更もあるので、必ず下記ホームページでご確認を)The Intrepid Sea, Air & Space Museumホームページ

ニューヨークが好きなB・Iがお届けしました。