惑星に生命体が存在するためには、恒星からの距離、水の有無、気体の有無など、様々な条件が揃わなければなりません。地球上で数十億年にわたって生命が存在していることは驚異的な事実であるといえます。しかし、地球上でも人間にとっては猛毒な場所に住んでいる生物もいます。人間の常識が通用しないような場所で生命体が存在することは可能なのでしょうか。木星の衛星「エウロパ」には生命体が存在するという説があります。水が氷の状態で惑星を包んでいるのですが、木星や近くの衛星の引力を受けて絶えず伸びたり縮んだりしています。その影響により摩擦熱が発生し、氷の下は液体の状態にあるのではないかと言われているのです。一体、惑星に生命体が発生する条件とはどういうものなのでしょうか。
●恒星からの距離がちょうどいい
太陽のような恒星からの距離が近すぎると、惑星の表面は高温になるので水が蒸発してしまいます。逆に太陽からの距離が遠い惑星では、低温のために表面の水が凍りついてしまいます。恒星からの距離がちょうどいい距離にある惑星は、生命が存在する可能性があります。
●惑星の大きさが地球くらい惑星が大きいと、重力が強いのでガスばかりの惑星になってしまい、普通の生命にとっては住みにくい天体になります。逆に惑星が小さすぎると、今度は生命に必要な大気と水を維持することが出来なくなり、生命が住める環境ではなくなります。
●重力の相互作用が安定している
巨大な惑星が多く誕生すると、重力の相互作用で惑星の軌道が安定しなくなり、地球ほどのサイズの惑星は外に弾き飛ばされるか、巨大惑星や恒星と衝突することになります。
●恒星の寿命が長い太陽のような恒星は質量が重いほど寿命が短いので、極端に重い恒星では早いうちに超新星爆発を起こすと考えられます。そのため、生命が誕生する前に惑星が消滅することも考えられるのです。反対に軽い恒星は寿命が長いので、惑星に生命が誕生する可能性も上がるのです。
惑星に生命体が存在する条件は複雑なものだということがわかりますね。一つでも条件が揃わないと生命の誕生する可能性は格段に下がってしまいます。地球という惑星に多様な生物が存在することは、非常に稀だということも理解できるような気がします。