東北で思い出に残った海の景色

東日本大震災から十年が経ちました。

振り返ってみると、少ない回数ながらも何度か被災地へ足を運ばせていただきました。

目を疑うような光景、凄まじい体験をされた語り部さんのお話、たくさんの幼い子の名前が刻まれた慰霊碑・・・。自分の想像以上のものばかりで、何度も言葉を失いました。

そんな自分でしたが、行く先々で出会う人たちは本当に優しく、親切にしていただきました。子供達にも笑顔で接してくれて感謝しかありません。応援に行っているつもりが、毎回元気をもらって帰ってきます。

被災地を応援する形はたくさんあると思いますが、自分は「直接現地を訪れること」が最も大切な支援の一つではないかと思っています。

テレビやインターネットを通じてではなく、直接その場に行き、自分の目で見て、その場の空気を肌で感じる。これにより、震災をより近いものと感じられると思います。

また、実際に足を運ぶことで街が賑わうという効果もあるはずです。

東北地方は素晴らしい人々、美味しい食べ物、美しい自然と魅力がいっぱいの場所です。

震災遺構の見学、復興支援という目的とともに、その「魅力」に触れることで、よりたくさんのことを得られるのではないかと思います。

そんな「魅力」を感じてもらいたいと思い、ここからは自分がこれまで現地を訪れて目にした、東北は岩手県の「美しい海」を少しですが紹介させていただきます。

小袖海岸(岩手県久慈市)

「北限の海女」さんで有名な小袖海岸。ドラマで見たままの美しい光景に出会えます。期間中であれば素潜り実演も見学が可能です。

羅賀(岩手県下閉伊郡田野畑村)

語り部ガイドさんの話を聞きに訪れた羅賀地区。ここにも海を愛する人たちと美しい海が広がっていました。

野田村の高台ホテルから(岩手県九戸郡野田村)

東北沿岸部巡りで何度かお世話になった野田村の「えぼし荘」からの眺めです。美しい朝日を見ることができました。

奇岩「山王岩」(岩手県宮古市田老)

語り部ガイドさんに最後に見せてもらった景色です。「防潮堤も大切だけど、できることならこの美しい海を常に見ながら暮らしたい」という言葉が今も心に残っています。

浄土ヶ浜(岩手県宮古市)

約5,200万年前に形成されたという浄土ヶ浜。美しくも不思議な光景が広がっています。

蓬莱島(岩手県上閉伊郡大槌町赤浜)

「この景色が、この街が大好きなんです」と話してくれた語り部さん。同じ年代の子を持つ親としても応援しています。

鵜住居(岩手県釜石市)

釜石鵜住居復興スタジアムでも有名な鵜住居地区の一枚。しばし時を忘れて眺めました。

みんなで前に進んでいきたい

今回は津波の被害を受けた、自分が実際に訪れた岩手県の海の写真を紹介させていただきましたが、まだまだ足を運べているのはごく一部です。岩手県はもちろん、今回ご紹介できなかった宮城県や福島県の美しい景色にももっともっと出会いたいです。

現在はコロナウイルス感染拡大の影響もありしばらく足を運べていないのですが、再び訪れてたくさんの魅力に触れたいと思います。

コロナ禍に生じた様々な問題からの脱却も、東日本大震災からの復興も、どちらもみんなで力を合わせてどうにか前に進んでいきたい。

自分もわずかでも前に進む力になれるように頑張っていきたいです。