普及し始める地域の防災アプリ

沼津市にある実家に帰省したところ、なぜかテーブルの上に置かれていた過去の「広報ぬまづ」があったので何気なく読んでいると、防災強化月間であることを伝えるコーナーがあり、その中に「公式防災アプリ」の紹介がありました。

アプリのリリース自体は昨年から始まったようなのですが、我が家ではこれまで話題に挙がったことがなく、この広報誌で始めて知りました。実家で暮らす家族も誰一人インストールしていなかったという状況・・・。

静岡県公式の防災アプリは知っていましたが、市町でこのようなアプリを見かけたのは初めてです。沼津市は県東部の中でも特に津波において大きな被害が想定されています。市の一部では、もし南海トラフ地震が発生した場合にわずか数分で津波が到達することから津波避難困難地区という津波から逃れることが出来ない地区を予め認識しておくといった取り組みもあります。

地震や津波などといった自然災害が想定される中、防災意識をこのアプリで高められると良いと思います。

アプリの機能

アプリにどのような機能が搭載されているのか。
さっそくインストールしてみました。

注意喚起や防災訓練の実施、気象情報を受け取れるプッシュ通知機能。
NTTの災害伝言板による安否確認への導線。
地震や風水害における防災・減災マニュアル集。

こうした機能に加え、発生時に備えて知っておきたいのが避難所などの場所です。
「津波が発生したときにどこに逃げるか。」は各家庭で認識されていたり、約束事として設定したりと対策する人は多いかもしれませんが、市が定めている津波の避難施設、避難地や避難所、風水害の避難所がそれぞれどこにあるか意外にわかりづらい面がありそうです。

そもそも避難地と避難所ってどう違うのか?という疑問も中にはあるのかもしれません。こうした疑問を解消しながら事前に各施設の場所と位置関係を把握することが必要になります。

「避難地」とは
主に警戒宣言が発令された時、津波、山・がけ崩れの危険から逃れるための事前避難先警戒宣言時に開設され、屋外があてられます。体育館などの屋内は使用できません

「避難所」とは
被災後に自宅を失った人、自宅に戻れない人が一時的に共同生活を送る場所
災害発生後に開設され、建物の屋内があてられます

引用元:静岡県/避難を知っておこう『「避難地」と「避難所」の違い』

スマホの位置情報を活用することで、現在地から各施設の移動距離と所要時間も把握できます。機能的には以上ですが、いざというときに必要になるアプリだと思います。

その他の県や市町村における防災アプリの導入状況を少し調べてみたところ、静岡県内でもいろいろあることがわかりました。正直なところ、普段防災アプリを開くことって頻度的にはあまり高くないです。ただ、日頃からの使用、少なくともインストールして存在を把握しておかないと災害発生時に効果は薄れてしまうと思いますし、届いた通知からふとした時に防災に意識が向く可能性もあります。家族にも勧めておきました。