世界一時間のかかるみそ汁作り体験の第三弾ということで、富士宮の、たなべさんちの「ふもとも農園」のごぼう掘りに行ってきました。
ごぼうはごぼうでも、でこぼこしていて大きく柔らかい、そして真ん中にすが入っているのが特徴の大浦ごぼう(大浦太ごぼう)を掘っちゃおう!という企画でした(掘り上げた分はお買い上げ)。
なかなか私たちの住む地元では売っていない美味しいごぼうなので、長男とやる気満々でいざ、ごぼう掘りに挑戦しました。
まずはジャブで様子見?
恥ずかしながら、ごぼうはスーパーで売っているものしか見たことがなく、大きな茎と葉を持っていることを始めて知りました。
ふもとも農園さんは種を自家採取されているようで、ごぼうの花と種も初めて見ることができました。種は完全な種になってしまうと、タンポポのような綿毛になるそうです。
ここからが本番!
花と種を確認し、種を採取したところで、いよいよごぼう掘りの始まりです!
一番最初に茎を刈り取りました。ごぼうは地中深く埋まっているため、スコップを使って掘り始めました。
掘り始めてすぐ、ごぼうはスーパーで売っているような、真っすぐなごぼうではないことに気づきました。丁寧にそっと掘っていかないと、やわらかくすぐ折れてしまうため、慎重に慎重に掘り進めなければいけません。
最初は笑顔で掘り始めましたが、山芋のように深く地中に伸びたごぼうを掘るのに大苦戦し、全員しだいに笑顔が無くなっていきました。長男も「このごぼうは、ちゃーちゃんが選んだんだから、あとはちゃーちゃんやっといてね!(怒)」と、途中から不満をもらしていました。
結果的に1本掘り上げるのに1時間半近くかかりました。
たなべさんは、このごぼうを私たちと同じようなやり方で、人力で掘り上げているそうです。
大浦ごぼう(大浦太ごぼう)は100グラム、100円から150円程度で売り出されているようです。私たちが掘り上げたものは1キログラムありました。市販で買えば1本、1000円のごぼう。このごぼう掘りの大変さを知ると、少々お高くても納得です。
大変ながらも、大人の助けを借りながら1本ごぼうを掘り切った長男は、さつまいもも掘らせていただいていました。ごぼうも、さつまいもも、無農薬で育てているそうで、とてもおいしそうです。
一方、四歳になったばかりの長女は、たなべさんから「空芯菜は生でも食べれるよ」と教えてもらい、お腹が空いていたのか、ごぼう掘りの傍ら無心で空芯菜を摘み取って食べ続けていました・・・。
やっとの思いで勝利・・・そこから得た答えは「感謝」
今回ごぼう掘りに参加してみて、野菜の収穫は「喜び」という概念が少し崩れました。
農家は毎日の仕事が大変というのはもちろん分かっていましたが、収穫の喜びは格別だと思っていました。ところが、この収穫がこんなにも大変なものだとは想像していませんでした。
たなべさんは、「僕たちがどれだけ大変な思いをして、このごぼうを作っているか分かってもらえれば、それだけで今回の企画は大成功」と冗談まじりに言っていました。
おいしい野菜を作ってくれる農家さんへ、感謝してもしきれない経験ができた1日となりました。
富士山の麓、静岡県富士宮市南条の里上野地区にて食育をテーマに化学肥料、農薬を使わず、上質な堆肥と自然豊かな富士山の恵みで体が喜ぶ優しい野菜を作ってます(農園概要より)。