【今週の一冊】哲学するって、こんなこと?_ 篠原 駿一郎

考えを深める方法が分かる

何気ない疑問について、3ページに渡って問答法で考えを深めていきます。

私が特に面白いと感じたのは、『幸せとは何か』についての対話です。

漠然とした幸せについて、スポーツに例えて考えています。

野球の試合をどんなチームとしたいか考えると、強いチームではないか。

なぜかというと、勝つことが分かっているチームよりも、負けるかもしれない方が楽しい。

たとえ負けても、それは勝った時の喜びを増やすための貯金だと書かれています。

幸福も同じように、不幸になろうとして生きてはいないけれど、不幸になる可能性がないと幸福感も得られない。

だから幸福になるには失敗するかもしれないような目標を掲げることだそうです。

この本では、正解を提示しているわけではないのですが、幸せという漠然としたものについて、考えを深める方法が提示されています。

すぐには答えが出てきませんが、自分ならどう考えるか考えるきっかけが生まれる本だと思います。