あっという間の解体

3月も末近くになって、お茶の小谷園さんの旧仮設店舗に解体用の仮囲いが設置されたと思ったら、31日には建物の解体が始まっていた。

用事を済ませて解体現場に戻ってみたら、もうほとんど跡形もない状態。

年度末ということが関係しているのかどうか分からないが、驚くほど急ピッチで解体は進んだ。数日後には仮設店舗があった場所はほぼ更地。すぐにでもかさ上げ工事に入れる準備が整えられていた。

小谷園さんはすでに高台の仮設店舗に移転している。だから旧仮設店舗が解体されても大きな問題はないということなのかもしれないが、お茶を買いに行ったり、お茶っこしに行くお客さんにとっては不便なことだろう。個人的には何よりも、たくさんのメッセージが貼り出されていた小谷園さんの旧仮設店舗がなくなってしまったことは率直に寂しい。

最近になって陸前高田では町の変化が早く感じられる。下水工事が始まったばかりだった土地が1カ月後には引き渡されたり、仮置きされたかさ上げ土の山の形が毎日変改していったり。

変化していくのは、町の再建が進んでいるということだからいいことなのだろう。それでも忘れてはならないことを忘れないように、気をしっかり持っていたいものだとと、小谷園さんの旧仮設店舗が解体されて行くのを見ながら考えた。