震災後の大船渡で恒例となった「サンタが町にやってくる!」(サンマチ)。12月24日土曜日、大盛況のうち開催された。
多彩なステージ、一芸に秀でた市民たちの手によるワークショップ、おいしい料理やスナックのブースなど、会場はたいへんな盛り上がり。毎年ワークショップを開催している団体からは「これまでで一番の参加者だった」との声も。
昨年まで運行していた首都圏からのサンタバスの取りやめでボランティアサンタさんの人数が少なくなるなど、一部に震災6年目の影響も見られたものの、会場には小さな子どもたちの歓声が響いていた。
わたし自身は2回目の参加だが、前回よりもさらに参加者の年齢層が若くなったように感じた。メイン会場のリアスホール(大船渡市民文化会館・市立図書館)に詰めかけた子どもたちの年齢層は、小学生というより未修学児が中心だった印象。もしかしたら震災を知らない世代の子どもたちが、お兄さんやお姉さんたちと楽しい時間を過ごせたとしたら、これはとてもいいことだと思う。
ボランティアサンタとして参加した大学生たちには、これまでもサンマチに参加した経験者も多かったようだ。ボラバスがなくてもサンマチには行くという熱意が、会場各所で感じられた。
会場にはサンマチの公式マスコット「サンマクロース」はもちろん、大船渡のキャラクター「おおふなトン」、三陸鉄道の「さんてつくん」も登場して盛り上げに大活躍。いまや大船渡で一番人気のデュオ「LAWBLOW (ローブロー) 」のステージでは、キレのいいダンスも披露してくれた。
ステージもイベント会場も大盛況だった4回目の「サンタが町にやってくる!」。震災後に生まれた子どもたちが参加の中心となるこれからは、地元の中高生たちのボランティアがどんどん増えて、若い人たちの世代間交流が加速してけばいいと感じた。
サンマチでは大船渡市中心部のリアスホール会場のみならず、ボランティアを中心としたサンタ隊が、沿岸部の集落の子どもたちへの訪問も実施した。サンタ隊のリーダーの1人は「サンタさんが少なかったから疲れた〜」と話しながらも、その瞳は充実感に輝いていた。
震災があったからこそ生まれたサンマチだが、町を元気づけるイベントとして、これからも長く続けていってほしい。その中で、震災の記憶や、震災から再起していった人たちのことがずっと伝えられていきますように!