写真のキャンドルは全部ハンドメイドのキャンドル。以前にも紹介した紙コップやカップケーキの型、それにゴムボールを型に使った手作りキャンドルです。
手作りキャンドルを作るのはとても簡単。仏様用の白いロウソクを融かして、型に入れて冷やして型から外せば完成。蝋と一緒にクレヨンを融かせば色を着けることも簡単だし、形は型次第でどんなふうにも作れます。芯をどう付けるかという問題はありますが、溶けたロウソクを入れる前に型に仕込んでおく方法、穴をあけて芯を差し込む方法など、やりようはいろいろだから、あまりこだわる必要はないかも。
(以下、東北の慰霊の祭りで教えてもらった方法をミックスしてお届けします)
用意する道具と材料
○鍋かボウル(大きめのものと、その中に入るサイズのもの。小さい方は取っ手付き)
ロウソクを融かすのはコンロの直火ではなく湯煎で。だから鍋が大小2つ必要なんですね。100円ショップで揃えても216円!(オール電化でコンロがIHの方でも、ステンレス製のボウルなら使えますよ)
○型
溶けたロウソクを流し込むことができればいいのですから、ホット用の紙コップやカップケーキの型でもいいし、厚紙を使って自作してもいい。ペットボトルや牛乳パックなどのリユースでもOK! 何でもあり、ってところがオリジナルキャンドル作りのおもしろいところでもあるのです。
○ロウソク
これがなければ始まりません。ロウソクは純粋なパラフィンではなくいろいろなものが混ざっているので、融点(融ける温度)は60℃~90℃と幅がありますが、100円ショップで売っているロウソクだと70℃くらいで融けるみたいです。
○クレヨン
着色に使います。融かしたロウに漬けて色を溶き出してもいいし、クレヨンをボキボキ折ってロウと一緒に融かしてもOK!
その他、香りをつけたい方はアロマオイルを数滴入れてみるのもありですね。
つくってみよう!
というほどの難しいことは何もありません。
融かす。型に注ぐ。それだけ。さっそくやってみましょう!
ロウソクを湯煎にかけて融かします。ぼこぼこ沸騰するようなお湯で湯煎すると、揮発性分が飛んでしまうので、ロウソクがゆっくり融けるくらいの「とろ火」がおすすめ。
ロウソクが融けて出て来た芯は取り除きます。この芯は手作りキャンドルの芯として再利用できるので、使いやすいように新聞紙などの上でまっすぐ伸ばして固めておきましょう。
今回はウルトラ簡単に作れるように、既成のロウソクの先端部分を利用してみました。型は紙のカップです。サイズに合わせて切ったロウソクを、ロウソクを刻んだものでカップの中央に固定し、さらにクレヨンを刻んだものを模様としてちりばめました。クレヨンはできるだけカップの外側に入れた方が仕上がりが綺麗かな。
融けたロウから揮発性分が飛んで減容しないように「刻んだロウソクを詰めたカップに融かしたロウを流し込み、全体を固めよう」というのが今回の作戦です。流し込むロウにも色を着けるため、クレヨンを少し加えて融かします。クレヨンそのものがロウと顔料で作られているので簡単にに融けてくれますよ。
そして型にゆっくり流し込みます。今回の型は固形のロウの刻んだものをたくさん入れているので、ロウが融け合うように少しずつ少しずつ融かしたロウを注ぎます。
ロウの温度が下がったらまた湯煎して、流し込んで、また湯煎して。その繰り返し。
さてさてどんなキャンドルになりますか。
あとは、徐冷して固まった後に型を外せば完成です。で、仕上がりは――
こんな感じ。クレヨンの色がうまく流れてくれて、マーブル模様のキャンドルになりました。型を外すまで、どんな風に仕上がってくれるか分からないところがまた良いのです。わくわく、ガリガリ、ほぉ~って感じ。
このページの冒頭の写真にあるボール型のキャンドルも、固形のままのロウを中に詰めた上から融かしたロウソクを注ぐ方法で作ったものです。型はゴムボールを半分に切って、さらにロウの注ぎ口を切り取ったもの。上下の型はビニルテープで固定してロウを注ぎます。まずはクレヨンと一緒に融かしたロウを注ぎながら、外側からロウを固めていって、内側には色無しのそのままのロウを刻んで詰めて、さらに融かしたロウを注ぎ込むという手順で作りました。
型に入れてつくる方法の他にも、ガラスの容器の中に直接ロウソクを入れてもいいし、行灯や竹灯籠みたいに、キャンドルの覆いにこだわってみるのもいいですね。
作り方に決まりがあるわけではないので、いろいろ試して工夫して、オリジナルのキャンドルをつくってください。
休日にみなさんでキャンドルをつくって、11日、思いをこめて灯しましょう。