1月15日(金曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
1~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室、1号機所内ボイラー室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
3号機 使用済み燃料プール冷却を14日午後6時6分再起動
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
※3号機使用済燃料プール(以下SFP)代替冷却系について、電源切替盤点検を行うため、1月14日午前5時38分に停止。冷却停止時のSFP水温度は19.8℃。(既出)
同作業が終了したことから、1月14日午後6時6分にSFP代替冷却系を起動。起動状態に異常なしを確認。起動時のSFP水温度は20.2℃(停止時19.8℃)、運転上の制限値(65℃)に対して余裕があり、SFP水温度の管理上問題ない。
その他の項目に新規事項の記載なし
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
4~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール
◎日報に新規事項の記載なし
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
水処理設備および貯蔵設備の状況 増設多核種除去設備を「運転」
・増設多核種除去設備運転中
その他の項目に新規事項の記載なし
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置運転中
・多核種除去設備(ALPS)運転中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクEから海洋排水を実施。排出量は818トン
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクEの分析結果[採取日2016年1月3日]については、運用目標値を満足していることを確認。2016年1月14日午前10時6分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時19分に漏えい等の異常がないことを確認。(既出)
その後、同日午後3時49分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は818m3。
地下水バイパス 通算98回目の海洋排水を開始
※地下水バイパス一時貯留タンクグループ3の分析結果[採取日2015年12月31日]については、運用目標値を満足していることを確認。(既出)
2016年1月15日午前10時22分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時42分に漏えい等の異常がないことを確認。
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
1月14日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/6 1/7 1/8 1/9 1/10 1/11 1/12 1/13
E-1 7,700 8,100 8,600 9,100 9,100 9,300 9,900 9,000
浪江雨量(mm)0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/6 1/7 1/8 1/9 1/10 1/11 1/12 1/13
G-1 ND(110) 170 140 200 180 170 160 150
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/6 1/7 1/8 1/9 1/10 1/11 1/12 1/13
G-2 250 250 350 290 240 300 260 270
浪江雨量(mm)0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
H6エリア周辺地下水【G-3】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/6 1/7 1/8 1/9 1/10 1/11 1/12 1/13
G-3 990 960 890 960 960 970 960 880
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
*NDは検出限界値未満を表し、( )内に検出限界値を示す。
1~4号機タービン建屋東側
◎日報に新規事項の記載なし
地下貯水槽
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。