プロ野球最年長記録に度々登場『若林忠志』とは?

数あるプロ野球の記録の中でも、この先おそらく...いや、絶対破られないと言われている記録がいくつかあります。
金田正一の通算400勝や稲尾和久、スタルヒンの年間42勝。
破られそうもない記録はいろいろありますが、やはり1シーズンの記録としては江夏の年間401奪三振ではないでしょうか。

ちなみに今シーズンの奪三振のタイトルはセ・リーグが藤浪で221個、パ・リーグは則本の215個です。いかに江夏の1シーズン401奪三振がすごいかがわかります。

1試合20奪三振を20回やっても届かないんですから^^;

最年長記録...地味ではありますが、その歳まで身体をしっかりケアしてきた証拠です。とても価値ある記録です。私の思い浮かぶ最年長記録者と言えば打者部門では『浜崎真二』、投手部門では『若林忠志』です。

浜崎真司は45歳で監督兼選手として阪急ブレーブスに入団したちょっと異色の経歴の持ち主です。投手部門では若林忠志が数多くの記録を持っていましたが、今シーズンで引退した中日ドラゴンズの山本昌が、その多くを抜き去りました。

山本昌がピッチャーの常識を破った

中日ドラゴンズの山本昌投手がプロ野球最年長登板記録(49歳11カ月)、最年長勝利記録(49歳0カ月)など数々の記録を残し今シーズンを最後に現役を引退しました。

選手生活29年、50歳。プロ野球選手の選手寿命が延びたと言われていますが、それを超越した記録です^^

その歳まで現役選手でいるということは人一倍の努力があったことは言うまでもないでしょう。

引退は年齢からくる体力の限界もありますが、何よりも勝負の世界ですからその歳まで活躍し続けなければなりません。プロ野球選手が引退する平均年齢は29歳、平均年数は約9年ですから、長く現役選手でいることがいかに大変なことだということがわかります。

若林忠志という男

若林忠志は今から約80年前、日本で初めてプロ野球リーグ日本職業野球連盟が設立された1936年にプロ野球選手になりました。プロ入りは28歳。ジャイアンツの誘いを断り、その年発足した大阪タイガースに入団しました。

若林は大阪タイガースのエースとしてチームのためにとにかく投げ続けました。
戦争が激化した1944年(昭和19年)、プロ野球の試合は極端に少なくなっていました。大阪タイガースの試合はわずか35試合でした。若林は35試合中、31試合に登板しました。そして22勝4敗の成績で最多勝のタイトルを獲得しました。このとき35歳。35歳での最多勝は史上最年長タイ記録(下柳剛・2005)です。

若林忠志投手の成績の一部

元々、若林忠志はオーバースローから投げる本格派投手でしたが、ケガをきっかけにサイドスローに変更、スピードで勝負するスタイルからコントロールで勝負する投手になりました。

球種はストレート、カーブがほとんどですが、コントロールには相当な自信を持っていたようです。わざと3ボールにしてから打者と対戦するのを楽しんだなんていう説もあるくらいです。

最年長記録以外も偉大な記録がたくさん!

最年長記録をたくさん持っていて、長く現役をやっていたタフなイメージばかりが先行しますが、その実績も凄まじいものがあります。

現役17年で3557回を投げて与えた死球はわずか32。暴投は9個しかありません。通算防御率はなんと1.99。2000イニング以上登板の投手の中で歴代4位の防御率です。3500イニング以上になると稲尾に次ぐ第2位というすばらしい記録です。

プロ野球17年間で積み上げた勝ち星は237。負け数はわずか144。これがどれだけすごいことかは少しでも野球を知っている方ならわかると思います。
237の勝ち星は阪神タイガースの歴代の最多勝利投手です。

若林忠志投手の背番号は『18』。
今でこそ、背番号18は『エースナンバー』と言われていますが、これは若林忠志投手が背番号18をつけて大阪タイガースのエースとして活躍していたことが由来と言われています。(諸説あり)

1953年、現役を45歳で引退。引退後もコーチとして野球界で活躍しました。しかし西鉄コーチ時代の1964年3月に胃がんが発覚、翌年の1965年3月5日に57歳という若さでこの世を去りました。

野球界での功績が認められ、1964年12月に野球殿堂入りを果たしています。
若林忠志さんは生前、常に阪神タイガースのことを考え、阪神復帰を思い続けていたそうです。

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