2015年9月25日 今日の東電プレスリリース

9月25日(金曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)

※ 情報を追加して更新します

1号機

新規事項なし

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送

※ 建屋地下からの滞留水移送は停止中

2号機 建屋地下の高濃度滞留水の移送を停止

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中

・2号機原子炉建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年9月24日午後2時51分~9月25日午前8時50分)
・2号機廃棄物処理建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年9月24日午後2時52分~9月25日午前8時50分)
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年9月24日午後2時55分~9月25日午前8時50分)

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月25日

※ 建屋地下からの滞留水移送は停止中

3~6号機

◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中

※ 建屋地下からの滞留水移送は停止中

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。

◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール

新規事項なし

・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

水処理設備および貯蔵設備 セシウム吸着装置を運転

その他の項目に新規事項なし

・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備運転中

地下水バイパス

新規事項なし

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

9月24日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月25日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月25日

H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/17 9/18 9/19 9/20 9/21 9/22 9/23
E-1 31,000 31,000 28,000 29,000 29,000 29,000 24,000
浪江雨量(mm) 50.5 11.0 1.0 0.0 0.0 0.0 0.0

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月25日

H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/16 9/17 9/18 9/19 9/20 9/21 9/22 9/23
G-1 2,200 3,400 3,600 4,400 4,300 3,800 2,800 3,300
浪江雨量(mm) 0.0 50.5 11.0 1.0 0.0 0.0 0.0 0.0

H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/16 9/17 9/18 9/19 9/20 9/21 9/22 9/23
G-2 4,000 9,800 9,400 5,800 2,600 10,000 7,100 8,600
浪江雨量(mm) 0.0 50.5 11.0 1.0 0.0 0.0 0.0 0.0

1~4号機タービン建屋東側 地下水観測孔No.1でマンガン-54が過去最高値。3,4号機取水口間、4号機スクリーンの海水でトリチウム濃度が過去最高値

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月25日

福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果|東京電力 平成27年9月25日

<過去最高値>地下水観測孔No.1
マンガン-54:1.2Bq/L(2015.09.24)
 これまでの最高値:1.1Bq/L(2015.09.21)

※マンガン-54は原子炉内や核爆発によってつくられる人工的な放射能。鉄-54と中性子によって生成される。文末にリンクを設定

福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果|東京電力 平成27年9月25日