「千人針を知っていますか?」平和のための戦争展(三島市で日曜日まで)

生まれて始めて、墨塗りの教科書の実物を見ました。三島市で開催中の「平和のための戦争展」。写真パネルや解説にあわせて、軍服、雑嚢、軍人手帳、水筒、千人針、出征兵士を送り出す幟旗などの実物、広島と長崎に投下された原子爆弾の実物大を示す展示などなど圧巻です。

それほど広くないスペースをそれでも10ほどに区切ったブースは、戦争と子ども、原子爆弾、従軍慰安婦、沖縄、三島にも戦争があった、原爆と原発 何が違うの、戦後70年ドイツの今・過去に目を閉ざすものは現在にも盲目になる、戦争なんてまっぴらごめん、オスプレイと東富士基地など、それぞれ掘り下げたテーマで展示されています。

原爆、原発、戦争、安全保障については、ひとそれぞれさまざまな考え方があると思います。政治信条や思想信念もあるでしょう。しかし、だからこそ、どんなお考えをお持ちの方にもぜひ見ていただきたいと実感しました。実物を見るということは、こころの中に入ってくるものが、その強さが全然違うのです。

【2015 平和のための戦争展】
・開催日程:2015年8月23日(日曜日)まで
・開催時間:9:00~19:00(最終日は17:00まで)
・場所:三島市民生涯学習センター(市立図書館のビル)3F いきいきホール
・特別企画:リレートーク「私は軍国少女でした」22日13:30~15:30

第二次世界大戦についての展示だけではありません。ヒロシマ・ナガサキの展示パネルを読み進んでいくと、第五福竜丸のパネルや劣化ウラン弾の影響が考えられるイラクの子どもたちを紹介するパネルへと続いていきます。戦争が過去の歴史の一コマなんかではないことが伝わってきます。
会場のスタッフで幼いころに戦争を体験された方や、来場された戦争体験者から、当時のお話を聞かせていただけるチャンスもあるでしょう。会期は8月23日(日曜日)まで。お近くの方はぜひともお運びください。