先日、福島第一原発事故によって放射性物質が付着した砕石や砂利を入れたフレコンバック(※大型土のう)の破損が見つかったことを福島民報が報じていました。
JR常磐線線路に使われていた砕石や砂利を保管している楢葉町の仮置き場で、一部のフレコンバッグ(袋)が劣化していることが26日、分かった。町放射線対策課は「現時点では適正に管理されている」とし、今後の状況を見て劣化防止策などを検討する。
町によると、仮置き場はJR東日本から負担金を受けて町が管理している。約2万袋を保管しており、一部の袋から草が生えたり、表面が破れたりする劣化が確認された。
フレコンバッグは正式にはフレキシブルコンテナバッグといい、ポリプロピレンやポリエチレンなどの素材で作られた大型の袋です。大きいものではおよそ直径1m×高さ1mほどの大きさがあります。土砂、飼料や穀物、廃棄物などの輸送等に利用されていますが、福島第一原発事故による除染作業で出た土壌などを一時的に入れておくことにも使用されています。
フレコンバッグの破損を伝える話はこれまでにもありましたが、比較的耐久性があるといわれるタイプでも寿命は約3年ほどとされており、今後同様の破損がこれまで以上に増えることが懸念されます。
除染作業などで取り除いた土壌などは、最終的に保管する場所(※2015年7月現在、場所は未定)へ移すまで、一時的(※最長で30年ということになっています)に中間貯蔵施設で保管されます。その中間貯蔵施設への搬入が今年3月から始まっていますが、移送中の破損も懸念されます。
原発事故から時間が経過するにつれ、除染作業の状況を報じるニュースも少なくなっていますが、深刻な状態が変わらず続いていることを改めて認識させられた記事です。
参考WEBサイト
紹介:sKenji