3月11日、やはり雪が降る・・・

霞の向こうの石巻赤十字病院

2015年3月11日

「やっぱり雪が降るのか…」

今朝の石巻はうっすら雪が降り積もっている

雪交じりのグレーの空は
不安と恐怖しかなかったあの日の、あの時間へ
一瞬で巻き戻してくれる

津波が来た後
石巻は1~2時間吹雪いた
神も仏も無いのかと
真っ白い世界の前に立ちすくんだ


今日は中学校も小学校も【みやぎ鎮魂の日】でお休み

「友達カラオケ行って遊ぶんだって、私は家にいるけどね」って娘

うん、そうだ、言わなくてもあなたはわかってる

津波被害の無い学校へ転校したから
どうしても今日と言う日に対しても、友人と温度差が生じる
あれだけの悲惨な光景を目の当たりにした娘の気持ちを全て感じろっては言わない
でも、あの日、家族と連絡の取れなくなった不安な気持ちを
どうか、どうか、忘れないで

息子は折り紙して1日過ごすって、何を折ろうか本をめくっている

当時オムツだった末っ子は4月から1年生
今朝も元気に保育所に行きました

時間が過ぎて環境は変わっても
気持ちは変わらない

「もう、4年もたつんだね」

きっと来年も
「もう、5年もたつんだね」


知らず知らずに時間は過ぎていく

でも
気持ちは
あの日に置いてけぼりのまま

うん、これでいい

どうこうできるもんじゃない

あの日を抱えて生きていく

そうする事しかできない

そうしていくしかない


あと数時間であの瞬間がやってくる

皆で空を見上げよう
生きたかった1人1人の尊い存在に祈りを
きっと私たちを見守ってくれている

皆で空を見上げよう
日本中、世界中
空はつながっているから