ホップが世界を動かす感じ

夏休みに民話のふるさと遠野の道を走っていたら、田んぼや畑の中に3階建てのビルくらいありそうな大きな柵のようなオリのようなものが点在していて、何だろうと目を引いたこと。

有名なカッパ淵でその疑問が一気に氷解したこと。柵のようなオリのようなものはホップ畑で、駐車場からカッパ淵までの道沿いにもたくさん栽培されていたこと。

ホップ畑にたくさんのヒマワリが咲いていたこと。夏の岩手が、日差しは強くても爽やかな空気に包まれていたこと。

遠野市が東日本の大震災の時、岩手県沿岸部へ支援を手探り状態から始めた前線基地だったこと。全国のボランティアを受け入れたベースでもあったこと。

プシュッとタブを開けると、たくさんの思い出がいちどにあふれてくる。爽やかなホップの香りと一緒に。

(ピンボケなのがちょっと残念ですが…)

夏に出会ったホップから作られた飲み物を、実りの秋に楽しめるなんて、いい感じ。ビールの中にはきっと東北の空気も入っている。遠くにいてもホップの縁でつながっている。

ゴクリと飲むと、出会った人たちのことを思い出す。いろんな人の顔が思い浮かんでくる。離れていてもつながっている。ビールの缶に「遠野」の文字があるだけで、世界が動き始めるようにも思えてくる。

また一緒に飲みたいな。一緒にいろいろなことを始めたい。そのためにも、もちろん、また会いにいかなきゃね!

遠野は高品質なホップの一大産地。遠野のホップはキリンビールの「一番搾りとれたてホップ」に使われます。そういえば畑にも看板が出ていました

(これはしらふで書きました)