富士五湖のひとつ、山梨県の河口湖。紅葉のスポットとしても知られています。今月16日、紅葉が最盛期を迎えている河口湖へ行ってきました。
河口湖の紅葉ポイント
富士五湖は富士山の麓に点在している5つの湖の総称で、富士山の火山活動によりできた湖です。河口湖は五湖のなかで最も長い湖岸線を持っており、面積も2番目の大きさを誇っています。
河口湖は標高が富士五湖の中で最も低い場所にあるために、紅葉の時期も一番遅く、例年11月中旬ごろに最盛期を迎えます。この日、河口湖より標高が150m高い山中湖を経由して行くと、山中湖ではすでに葉が落ちていたものの、河口湖では紅葉真っ盛りでした。
河口湖の主な紅葉ポイントは二か所あります。
ひとつは「もみじ回廊」です。もみじ回廊には、河口湖へとそそぐ梨川の両岸に樹齢100年の巨木を始め、60本のもみじが生えています。梨川は国が管理する一級河川ですが、私が訪れた時は水が全く流れていませんでした。枯れた川がまさに回廊のようであり、その両側に色づいたもみじが立ち並んでいる光景は見ごたえがあります。
もうひとつは「もみじトンネル」です。河口湖の北岸を走る県道21号線沿いにあります。道路脇に生えているもみじをくぐるように通ることから名前がついたそうです。もみじ、湖、富士山が織りなす光景が大変絵になるポイントです。かつて道路拡張の際に、伐採の話があったもみじを、なんとかして残したそうです。
もみじ回廊
樹齢古いもみじの巨木が立ち並ぶもみじ回廊の紅葉は、色とりどりで大変カラフルです。紅葉スポットによっては赤一色に染まる場所もありますが、もみじ回廊では木々の色づくタイミングに微妙な差があり、赤のほかに黄色や緑も交じっていました。様々な色が織りなす紅葉にも、また魅力があります。
もみじ回廊
もみじトンネル
もみじトンネルを訪れた頃にはもう日が傾いていました。夕日を受けた木々の葉の色は、1枚1枚を近くで見ると透明感のある鮮やかな色をしており、少し離れて全体を見ると輝きを放っているかのようでした。もみじトンネルからの富士山の眺めは素晴らしく、湖越しに均整のとれた富士山を見ていると「やはり富士は日本一の名峰である」とつくづく感じます。
私は夕方に訪れましたが、富士山も入れて写真を撮るならば山容がくっきり見え、逆光でない朝方がよいとのことです。
富士河口湖紅葉まつりは来週月曜日まで
「もみじの巨木」と「湖、富士山、そして紅葉の組み合わせ」が特長の河口湖では、来週月曜日の11月24日まで「2014富士河口湖紅葉まつり」が開催されています。まつり開催期間中の夜間には、もみじ回廊でライトアップも行われています。
今年の週末はなかなか天候に恵まれず、晴天下の紅葉狩りは今回が初めてでした。改めて太陽の光の有無による木々の葉の輝きの違いを感じました。
河口湖の紅葉が素晴らしいのは言うまでもありませんが、もっと身近な場所にも、まだまだ素敵な紅葉スポットはきっとあると思います。場所によっては12月中旬くらいまで紅葉シーズンが続くので、それまで日本の秋を楽しみたいと思います。
参考WEBサイト
Text & Photo:sKenji