地震と津波と原発事故の後、まるで陸の孤島のようになってしまった福島県の浜通り、相双地域。震災直後には、人口流出によって地域の医療を支えてきた医院の経営が立ち行かなくなり、相次ぐ医療機関の閉鎖と、それに伴ってさらに人口流出が進むという悪しきスパイラルまで起きてしまったこの場所で、こども達のための病院をつくろうという動きが始まっています。
それも、病気のこどももそうで病気でない子もやってきて、いっしょに楽しめる楽園のような場所。パッチ・アダムスがアメリカで実現したホスピタルクラウンがいる場所。
今年の9月12日に立ち上げられ、15日に開設されたFacebookのページには、たくさんの言葉と夢と実現したいことと現実と、それでもやっぱり希望とが並んでいます。9月16日にアップされた基本計画の一部を引用させていただきます。
◆Background
3.11以降、福島の復興に医療の面からサポートすべく、福島に移り住んだ医師が肌で感じているのは、
人手不足・医師不足。中でも相双地域には常勤の小児科医すらほとんどいない、という現状です。
地震・津波の影響で陸の孤島となっていすこのエリアも、少しずつ復興が進み、交通アクセスも回復しつつあります。
◆だから今こそ、
・地域の復興の一端を担い
・地域のこども達を守り・育み
・地域を支える医療の発信地となる
【こども病院を!】
◆目指すビジョンは・・・
こどもの、こどもによる、
こどものための病院
・・・とすら、よべない楽園
例えば、、、
パッチ・アダムスのGesundheit Institute
病気の子も病気でない子も、
集まって楽しめる空間です。
◆運営について
民間資金(県民からの寄付を含む)を中心に財団を設立し、民間で運営します。
相双地域では現地の医療を支えるスタッフの募集も行われています。自分も医師や医療関係の知り合いが多いので何人かに相談してみましたが、「現役で勤務している人は、それぞれ職場があるから結構難しいかもね」という反応が多いです、残念ながら。何とかしたいと思ってもいろいろな事情から動けない人も多いようです。
だから、このボールをあなたにパスします。ぜひ、相双ふくしま子供病院のFacebookを読んでみてほしい。何かを感じてもらえたら、できることを何かしてほしい。いますぐできることがなかったら次の誰かにパスしてほしいのです。
もちろん、地域が募集しているのは医療スタッフだけではありません。新しい記事が毎日追加されていく相双ふくしま子供病院のFacebookを読んでもらえたら、きっとたくさんの気づきがあるはずです。
みんなでパスをまわしましょう! よろしくお願いします。
文●井上良太