2014年3月29日 今日の東電プレスリリース

3月29日(土曜日)公開の「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」を、前日からの変化や変更を中心に見ていきます。

掘削作業中の作業員の死亡事故について(続報)

※ 3月28日、固体廃棄物貯蔵庫にある空コンテナ倉庫付近(免震重要棟北側)で、掘削作業中の作業員が土砂の下敷きになったとの情報が午後2時30分頃に福島第一原子力発電所緊急対策本部に入る。

その後、土砂の下敷きになった作業員を救出し、入退域管理棟救急医療室に搬送。なお、本人については意識がなく、心静止の状態。

同日午後3時26分、救急医療室を救急車により出発し、磐城共立病院に搬送。

同日午後5時22分、被災された作業員の方について、磐城共立病院にて死亡を確認。

なお、当該作業員は、空コンテナ倉庫北側の基礎杭補修のため、周辺地盤を2m程度掘削し建屋の基礎下でコンクリートのはつり作業を行っていた。

その際に、コンクリートと土砂が崩落し、当該作業員が下敷きになったことが判明。

また、災害発生の時刻は、同日午後2時20分頃であったことを確認し、警察による現場確認を行った。

当該死亡災害を受けて、本日(3月29日)より定例業務(パトロール、水処理作業およびウェルポイントの汲み上げ作業等)を除く工事をすべて中止し、安全総点検を実施することとした。

今回の災害の発生原因について詳細に調査するとともに、再発防止に努めてまいる。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年3月29日

1号機~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆2号機
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送中(平成26年3月27日午前9時49分~)

◆3号機
1号機と同じ4項目に加え、
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年3月12日午後3時48分~)

◆4号機
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備の状況

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

<最新のパトロール結果>
3月28日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による水位監視(トレンドによる監視または警報監視)においても異常がないことを確認。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年3月29日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年3月29日

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
新たに設置した地下水観測孔G-1において、3月28日に初めて採取した地下水の全ベータの分析結果は、54 Bq/Lであった。
その他の分析結果については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年3月29日

1~4号機タービン建屋東側の状況

サンプリングについてのみ新規記載

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年3月29日

1~4号機サブドレン観測井の状況

新規事項なし

※1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。

地下貯水槽の状況

サンプリングについてのみ新規記載

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成26年3月29日

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成26年3月29日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太