楽寿園より伸びる源兵衛川。
伊豆箱根鉄道の線路をくぐると、源兵衛川は中流に差し掛かりました。このあたりから建物の数は少なくなり、そのかわりに木々が増え始めます。しかし、遊歩道はきちんと整備されているので、歩きやすいのも特徴。手軽にせせらぎ散策が楽しめちゃいます。
見どころは、そんなせせらぎが作り出す「水の苑緑地」「雷井戸」「三島梅花藻」といった独特の景観。さっそく歩いてみます。
源兵衛川中流(2013.07.14)
伊豆箱根鉄道の線路をくぐり、源兵衛川はさらに南へ。
このあたりからしばらくの間、源兵衛川は周辺道路より低い位置を流れます。周辺や遊歩道の整備も最低限といった感じで、自然そのままの風景。気持ちイイです。
橋の下ではしゃぐ子供たちもいました。
やや狭い、細い遊歩道を通ります。
時々向こう側から人がやってきてすれ違うのですが、みなさん挨拶を交わしながらヒョイヒョイと避けて進むのが印象的でした。それも、推定60~70歳といったご年配の方々まで。
特にお年寄りの方々は「うまくすれ違えるかな?」なんて心配をしたものの、ここを歩く人はみんな軽やか。いやぁ、びっくり。
低い橋をくぐります。
頭上注意。
このあたりでも子供たちが楽しそうに遊んでいて、足下がかなり濡れていました。低い橋の下は声が響いていて、ちょっとした探検気分です。
源兵衛川中流はこのまま住宅地を抜け、「水の苑緑地」へ。
さらに雰囲気が変わっていきます。
水の苑緑地(2013.07.14)
「水の苑緑地」に差し掛かり、このあたりからまた少し雰囲気の変化を感じました。
それまで、あまり見かけなかったシダ植物や竹林をちらほらと見かけるようになり、どことなく鬱蒼としています。気分は完全に森の中。ここが自宅から徒歩10分程度の場所とは思えません。
せせらぎ、竹、あじさい……という景色。イイですね。鮮やかすぎて、むしろ絵か写真を見ている気分になりました。
この日は7月の中旬。美しいせせらぎはもちろんですが、竹やあじさいも色鮮やかです。ただ7月中旬だと、どちらも成長としてはピークがやや過ぎた頃。この3つが鮮やかに見られる時期としてはギリギリだったかも知れません。
そうこうして歩いていると、「水の苑緑地」にたどり着きました。しばらくせせらぎを歩いた人にとっては小休憩にちょうどいい公園。ベンチもお手洗いもあります。
太陽が直接当たらないので、それほど暑くもありません。
ちょっと一休みします。。
まるで日本庭園みたいな雰囲気!
5~6月頃にはここでもホタルが見られるそうです。季節によってはコサギ、カワセミ、カモといった鳥たちも遊びに来るようです。
落ち着いた雰囲気ですし、カップルで楽しむにも良さそう。
雷井戸~梅花藻の里(2013.07.14)
休憩も済み、ここらで源兵衛川を離れます。今度は住宅地の中へ。
ここにあるのが「雷井戸」という水源地。かつてはこの付近の住民のための水源だったそうで、そのまま飲んでいたのだとか。
それにしても……大きい!
緑色のポンプを上下に動かすと水が出てきました。ひんやりしていて気持ちイイ。暑いので、頭から浴びます。あ”~~~~~。
定期的に誰かがやってきて井戸水を出すのか、周辺は水浸しでひたひたになっていて、藻が良い感じに育っていました。
井戸の横を小さな川(四ノ宮川)が流れていきます。
雷井戸を離れ、今度は「三島梅花藻(ばいかも)の里」を目指します。
梅花藻について詳しく知らなかったのですが、調べてみると、水の綺麗な三島でしか見られない水草で、「イチョウバイカモの変種」なのだそう。三島の産業の発達に伴い、一時は水質劣化により絶滅が危惧されたこともあるとか。その価値が再認識された今は大切に保存されているようです。
足もとの案内に従って進みます。
県道51号線沿いから見る「三島梅花藻の里」。
遠目ですが、「三島梅花藻」の水草がゆらゆら揺れていて何だか涼しげです。白い花を咲かせ、その花が小ぶりな梅の花のようなので「梅花藻」と名が付いたそうです。
「花を咲かせる水草」
あまり珍しくはないそうですが、意識して見ることなんてまずないのではないでしょうか。この日は少しだけ花が咲いていました。
……ちなみに、梅花藻そのものは市内の各せせらぎでも見られます。先ほどの源兵衛川や雷井戸周辺にもありました。散策の際は足もとにも注目!
源兵衛川中流~水の苑緑地
微妙に景色を変えながらせせらぎが流れていきます。直接日が当たる場所が少なく、涼しいのが嬉しいところ……、
三島梅花藻の里
三島でしか見られない「三島梅花藻」。花を咲かせるのは5月~9月頃だそうです。週2回、市内のNPO団体が整備に努めて下さっています。
三島田町駅。
源兵衛川中流から上記の順番で歩いて行くと、この三島田町駅に近づいて行きます。