1年7カ月後、大槌町のがれき(2012年10月25日)
大槌町の傷んだ防波堤の向こうは、がれき置き場だった。日暮れが迫っても重機が動き続けるがれき置き場。
そこに積み上げられていくものをよく見てみたい。ここにあるのはゴミではない――。
間近に見るがれきの山が、そう教えてくれる。
海から引き揚げられたのか、火災でやられてしまったのか。がれきの中には自動車まで仮置きされていた。いまではぼろぼろのゴミにしか見えないがれきだが、大地震と巨大津波の直前まで、誰かのそばで暮らしを支えてきた物だ。
●TEXT+PHOTO:井上良太(株式会社ジェーピーツーワン)