【スタジアムと応援歌 その1】駒苫チャンテ(駒大コンバット)

駒苫チャンテ(駒大コンバット)

 日本独自の文化とも言えるかも知れません。白球を追った一投一打に沸く、野球場の熱気をさらに加速させる応援歌の存在です。「血沸き肉躍る」なんて言葉がありますが、選手を鼓舞することはもちろん、応援している関係者、ファンまでもを時に身震いさせてしまいます。 北海道・駒大苫小牧高校は野球、アイスホッケーあたりが有名ですが、何より、2006年の夏の甲子園決勝戦・早稲田実業戦は多くの人々をくぎ付けにし、記憶にも新しいと思われます。エース田中将大(現楽天)を擁し大会3連覇を狙う駒大苫小牧に、ハンカチ王子こと斎藤佑樹(現日本ハム)で一躍注目を浴びた古豪・早稲田実業が挑みました。試合もほぼ互角。史上初の「決勝戦・延長15回引き分け」もあり、再試合が組まれます。5万人収容の甲子園球場に対し、両日ともに8万人超のお客さんが訪れたほど。熱中症で倒れた人も多数と、熱気も相当のものでした。

 結果的には早稲田が駒大苫小牧高校を振り切り、3連覇を阻止しますが、それでも駒苫は3年間で夏の甲子園14連勝。敵を威圧し続け、快進撃の原動力となった「駒苫チャンテ」は常に鳴り響いていました。

(YouTube)

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◇駒苫チャンテ(駒大コンバット)◇ 駒澤大学の応援歌「コンバットマーチ」が原曲だが、付属高校である苫小牧高校が、高校野球の応援用にアレンジして使用。チャンス時に勢いをつけるために演奏されることから、駒大苫小牧高校チャンステーマ、略して「駒苫チャンテ」と呼ばれる。

 北海道では圧倒的な規模の吹奏楽部(駒大苫小牧高校では「吹奏楽局」と呼ぶ)であるため、他校の監督からは「野球以外も強すぎる」と言われるほど。

 ちなみに、死球などでプレーが中断する際は、スローペースになり音量も下げ、粛々と演奏される。他校ではあまり見られないスタイルである。