【DIY】 ビニールハウスを作ろう! Part8

ビニールハウス作りの第8弾です。

前回は楽しい楽しい床貼りを行いました。ここからは、家でいうなら上棟に向けて柱を組み上げていく工程です。今回は、すでに義父の作業場で壁パーツと屋根パーツは出来上がっているので、これらを繋ぎ合わせて固定します。

はたして無事ビニールハウスは建ち上がるのでしょうか。

それでは、レッツエンジョイDIY!

8日目

始めにビニールハウス作りの工程のおさらいです。

1.義父の作業場で木材から壁、屋根のパーツを作成
2.自宅の庭に基礎を作成
3.基礎の上に床を作成
4.壁、屋根パーツの組み立て
5.ビニールシートの貼り付け
6.その上にクリアポリカ(波板)の貼り付け
7.鉢などを置く棚の制作
8.ライトの取り付け
9.南国フルーツの鉢植えの設置

今回は、「4.壁、屋根パーツの組み立て」を行っていきます。

壁パーツの組み立て

ビニールハウスの壁は、先ほど書いた通り義父の作業場で作成したパーツを繋ぎ合わせて作ります。

壁パーツは以下のような構成にしました。

・ドア面…1枚
  鍵付きのドアノブがついた面(ドアノブは義父が取り付け)
  大切な熱帯果樹を守るためのセキュリティ対策

・窓面 …3枚
  押し出し式の窓がついた面(窓は義父が取り付け)
  真夏の日中は暑くなりすぎて危険なため

・壁面 …4枚
  ただの壁面

住宅の場合は窓は南向きや東向きなど、日当たりを意識する必要がありますが、ビニールハウスの場合、ドア面も壁面もすべて透明なので適当に配置します。とりあえず玄関に近い東側にドア面を設置することにします。

【壁の配置順】
ドア面(東)-壁面(北東)-窓面(北)-壁面(北西)-窓面(西)-壁面(南西)-窓面(南)-壁面(南東)

まずはドア面からです。

ドア面

この工程の一番の注意点は、壁パーツを垂直に建てることです。

壁パーツは八角形に繋げていきますが、これが少しでも傾いていると壁と壁が干渉してハマらなかったり、離れてしまったりします。それから次の工程の屋根パーツの組み立てにも大きく影響してきます。もちらん壁が傾いていると、耐久性にも問題が出てきます。

ということで、垂直に細心の注意を払いながら慎重に1枚1枚壁を建てていく必要があるのです。

どうやって壁を垂直に建てるのかと言うと、実はとても便利な道具があります。

風防下げ振り(ふうぼうさげふり)

風防下げ振りは柱に固定して使用します。写真のように振り子を利用して、柱の垂直を測ることができます。このようにカバーで覆われていて振り子が風の影響を受けない仕組みになっています。重りの先端が十字線の真ん中で止まったら、柱が垂直になっているということです。

簡単そうに見えますが、これが中々ぴったりと真ん中に合わせられないのです!上の写真は奥行はバッチリですが、やや右に傾いています。風防下げ振りは、垂直を見る人、壁を傾けて垂直に固定する人に分かれて共同作業をするのですが、ほんのちょっとの傾きで大きく振り子が振れるため、

「もうちょっと左!」
「行き過ぎ!」
「今の半分くらい右に戻して!」
「行き過ぎ!」
「今の倍くらい左に戻して!」
「行き過ぎ!」
・・・以下無限ループ。

「ホントにこっちで合ってるの!?」と相手の言う事に疑心暗鬼になりながら、2人の息がピッタリ合う時を待ちます。

悪戦苦闘しながらも柱が垂直に建ったら、壁が傾かないように仮板(最終的に取り外します)で床としっかり固定して(1)対角線上の壁面の設置に移ります。対角線上の壁面も垂直に建ったら同様に仮板でしっかり固定します。

さらに両方の壁の上側に水平に板を通し固定します(2)。上側に板を通す際に、水平器で板の水平を確認し、また壁と反対の壁までの距離に狂いがないか確かめておきます。

グルっと一周八角形に壁が建ちました。

屋根パーツの組み立て

壁パーツの組み立ての次は、屋根パーツの組み立て作業です。
みなさん既に忘れていると思いますが、ここでいよいよPart5で登場した謎パーツの正体が明らかになります。

Part5で登場した謎パーツ。

実はこれ、ビニールハウス内が熱くなりすぎないように温度調整するための換気扇のパーツだったのです。夏になると気温が一気に上昇し室内がサウナ状態になってしまうため、天井にたまった熱い空気を外に逃がし、空気を循環させるためのものになります。

謎パーツの正体。義父がさらにトタンを折って被せてくれました。超合金ロボみたいでカッコいい!

この換気扇をてっぺんに乗せることで、ビニールハウスの屋根が完成します!

ということで屋根パーツ8個を1個ずつ壁パーツの上部に固定して行きます。こちらは水平や垂直は測らず、対角線上にどんどん繋げて行きました。すると自然と屋根のてっぺんに換気扇がちょうど入る大きさの穴がぽっかり空いていました。義父の頭の中の設計図の正確さが凄すぎます。

さて、最後に換気扇の棟上げ(?)です。

ところで、この換気扇、正確な重さは測っていませんが、めちゃくちゃ重たいです。ゆうに30kgくらいはあるでしょう。これを取り付けるには、屋根まで持ち上げて、さらに屋根パーツに固定するまで下から支えてあげる必要があります。間違いなくビニールハウス制作の中で一番過酷な工程です。

そして、この大役はやはり自分が引き受けることに・・・。

そうです。まさに、北斗の拳に出てくる盲目の闘将シュウが、人質に取られた子供たちのために、聖帝十字陵の頂に置く巨大な聖碑を命がけで運び上げるイメージです。ついに漫画の世界が現実に(笑)

「この岩はおまえたちの命と思えば重くはない!」という名ゼリフが聞こえて来そうです。(どんなに念じても重いものは重いです・・・。)

現実世界のシュウ。
無事棟上げ成功。下から見た換気扇と屋根。