協調性を育む「絵画造形展」

先日、子供たちが通っている幼稚園で「絵画造形展」開催されました。

絵画造形展は毎年3学期のこの時期に行われており、年長の長男にとって最後の展示会です。この日のために園児たちが1週間以上前から制作に取り組んでいたようです。今年は2月1日~2日の2日間で開催されました。

あっという間の3年間に我が子の成長をしみじみと感じながら、絵画造形展に行ってきました。

子供たちの共同制作物

絵画造形展では、子供たちの共同制作物がたくさん展示されます。共同制作物なので残念ながら写真は公開できませんが、とても発想がユニークでクオリティも高いのです。

今年のテーマは「サファリパーク」。

いくつか紹介しますと、大きな段ボールで制作されたゾウのジャンボ滑り台は、子供たちが同時に何人も階段を駆け上がり滑っていましたが、まったく凹んだりする気配がありません。段ボールでどうしたらあんなに頑丈に作れるのか、子供たちに教えてもらいたいくらいです。

滑り台の下に息子の作品を発見!滑り台の完成度に驚いて危うく見逃すところでした。

動物のエサやりコーナーもありました。カップ焼きそばの空箱やティッシュの空箱とサランラップの芯で作られた骨付き肉を、段ボールで作られたホワイトタイガーとワニの大きな口の中に放り投げるルールのようです。

動物のエサやりは娘がどっぷりハマっていました。エサやりには次のようなルールがあります。

「エサは離れた場所からあげてね。近づきすぎると危ないよ!」
「動物が食べたあとお尻から出たエサはちゃんと棚に戻してね!」

遊びの中にきちんとルールを取り入れることで、子供たちは自然と社会性を身に着けていくようです。娘もちゃんとルールを守って遊んでいました。

親子の共同制作物

一部の制作物には保護者も関わり合います。この時期は子供たちは園で過ごす時間より、家庭で過ごす時間の方が圧倒的に長いので、子供の成長には親との関わりが何より大切です。

今年は、事前に長男が幼稚園で制作した「しぼり染め」を使って、冬休み中に親子で「戦国旗」を作りました。戦国旗は、忍者好きな長男からのリクエストです。展示場にはしぼり染めを使ったバッグや枕、クッション、船のマストなどもありました。

戦国旗はどこかな~。

窓際にありました!一応戦国旗です。旗の模様はカブトムシ(メス)だと思います。

展示会当日、凧作りのコーナーもありました。こちらも親子で一緒に制作していきます。紙に好きな絵を書いて、飾りと紐をつけて完成です!

娘作。ママとわたし。この日は風があって、ちゃんと娘の凧も上がっていました!

ちなみに長男は凧に「将来」の絵を書くと言って、流れ星をたくさん書いていました。一筆書きで上手に星を書いている様子に、3年間で本当に成長したなぁと感慨深い気持ちになりました。

よく見たら壁に長男の作品が。こちらもカブトムシだそうです。
こちらも長男の作品。いい味が出てます。
こちらは、ほのぼのした娘らしい作品。
外では下駄を体験しました!わらじをよく履いている娘。下駄も気に入った模様です。

プロの演奏家による生演奏

今年の絵画造形展では、当幼稚園を卒業した先輩によるヴァイオリンとピアノの生演奏会も行われました。

こちらの幼稚園では、ほぼ毎月プロの演奏家による弦楽器やピアノの本格的なコンサートが開かれており、子供たちは小さいうちから本物の音を聴くことで、豊かな感性と集中力を身に着けていきます。

「みんなと同じ幼稚園のとき、僕も泣きながら練習してた」
「練習はつらいときもあるけど、続けていれば楽しいこともいっぱいあるから、頑張って続けてほしい」

この日も素晴らしい演奏と、素敵なお話をたくさん聴くことができました。

子供たちは1時間の演奏とお話の間、みんな席で静かに聴いていました。入園式では席についていられず騒いでしまっていた子供たちです。ここでも子供たちの成長を実感することができました。

協力することの楽しさを経験する

仲間で協力し合うことで1つのものを完成させる。

絵画造形展を通して、子供たちは協力することの楽しさを経験します。生きていくための社会性や協調性を身に着けて、小学校へのステップへつなげていきます。

自分の思いを伝え、友人の考えを尊重する。お互いに意見を出し合い、仲間と物を作り上げる喜びを感じられるこのイベントは素晴らしいと思います。

幼稚園では主に遊びを通して生きていく上での人との関わりを学びます。小学校に入ると、学業を通して自分の価値を高めることに重点が置かれるように感じます。

どちらも大切なことですが、この時期だからこそ体験できる1つ1つの事を楽しんで、もっともっと人と繋がることの大切さを身に着けて行ってほしいと思います。