【今週の一冊】脳が壊れた_鈴木 大介

高次脳機能障害を知る

貧困層の若者や女性など、社会から落ちこぼれた人たちを取材対象として活動しているライターの著者。

彼が突然脳梗塞に襲われ、外からは見えない障害について、体験を通しながら高次脳機能障害はどういう状態なのかを、身近なものに例えて説明されています。

そんな著者がリハビリ医療について、貧困層の女性や子供にこそ必要ではないかと言っている部分が印象的でした。

彼ら彼女らと一緒にいるときの様子(気絶するように寝てしまったり、まっすぐに向き合って話ができない様子など)と、自分の高次脳機能障害による症状が似ていると感じたそうです。

そこで、ようやく彼らの持つ困難を理解したと事でした。

脳の障害について、具体的に感じることのできる本です。