1月19日(火曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている状況を考えます。
※ 情報を追加して更新します
3号機格納容器ガス管理設備を1月18日午後4時7分に再起動。配管の鋼管化工事
3号機原子炉格納容器ガス管理設備については、フレキシブルチューブおよび樹脂製ホースの鋼管化作業のため、1月18日午前9時31分より実施計画第1編第32条第1項(保全作業を実施する場合)を適用し作業を開始。(既出)
作業が終了したことから、同日午後4時7分、当該設備を起動。その後、当該設備の動作確認において異常がないこと、短半減期核種の指示値に有意な変動がないことから、同日午後7時4分、同項の適用を解除。
なお、当該設備の停止期間における関連監視パラメータについて、異常はない。
廃棄物処理建屋間連絡ダクトからプロセス主建屋へ滞留水の移送を断続的に実施。放射性物質濃度上昇の原因調査のため
※各建屋に接続しているトレンチ・ダクト内の滞留水状況調査の一環として、2015年12月3日に採取した廃棄物処理建屋間連絡ダクト滞留水の、放射性物質濃度分析結果が上昇。(既出)
原因調査のため、2016年1月19日午前11時23分、当該ダクトからプロセス主建屋への滞留水の移送を開始。なお、当該移送については、1月21日まで断続的に実施する。
1~6号機
◎日報に新規事項の記載なし
◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室、1号機所内ボイラー室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
◆2号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆3号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了
◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
◎日報に新規事項の記載なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置運転中
・多核種除去設備(ALPS)運転中
・増設多核種除去設備運転中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクGから海洋排水を実施。排出量は789トン
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクGの分析結果[採取日1月7日]については、運用目標値を満足していることを確認。1月18日午前10時39分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時55分に漏えい等の異常がないことを確認。(既出)
その後、同日午後4時9分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は789m3。
サブドレン・地下水ドレン 一時貯水タンクAから海洋排水を開始
※サブドレン他水処理施設について、一時貯水タンクAの分析結果[採取日 1月11日]については、運用目標値を満足していることを確認。(既出)
1月19日午前10時15分より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時29分に漏えい等の異常がないことを確認。
地下水バイパス 海洋排出の準備進む(通算99回目)
※地下水バイパス一時貯留タンクグループ2の分析結果[採取日 1月7日]については、運用目標値を満足していることを確認。
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
1月18日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。
◆H4エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/10 1/11 1/12 1/13 1/14 1/15 1/16 1/17
E-1 9,100 9,300 9,900 9,000 9,600 9,500 8,700 10,000
浪江雨量(mm)0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.5 0.0 2.0
◆H6エリア
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。
H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/10 1/11 1/12 1/13 1/14 1/15 1/16 1/17
G-1 180 170 160 150 110 120 130 160
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.5 0.0 2.0
H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/10 1/11 1/12 1/13 1/14 1/15 1/16 1/17
G-2 240 300 260 270 310 190 270 270
浪江雨量(mm)0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.5 0.0 2.0
H6エリア周辺地下水【G-3】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 1/10 1/11 1/12 1/13 1/14 1/15 1/16 1/17
G-3 960 970 960 880 900 1,100 970 1,100
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.5 0.0 2.0
1~4号機タービン建屋東側 1月18日のサンプリングは悪天候により採取中止
<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。