人類初の動力機飛行から112年を迎えるにあたり

1903年12月17日。米国・ノースカロライナ州のキティホークから1機の複葉機が飛び立ちました。機体の名は「ライトフライヤー」。全長6.4メートル、全幅12.3メートルの機体に4気筒12馬力のエンジンが搭載されていました。

これが、有人動力機による人類初の飛行と言われるライト兄弟のフライトです。操縦したのは弟のオービルです。実は最初、コイントスによって操縦者を決めた結果、兄のウィルバーが操縦しました。しかし、この時は滞空時間が4秒にも満たずに失敗。その3日後、機体を修理して今度はオービルが乗り込み、人類初の飛行を成功させたといいます。

飛行時間はわずか12秒。距離にして約37メートルです。高度も約3メートルと、現代から見れば小さなフライトだったかもしれません。しかし、ニール・アームストロング船長が人類で初めて月面に降り立った時、「人類にとってはまさに偉大な飛躍である」と述べたのと同様に、人類にとっては大きなフライトであったことは言うまでもありません。

そのアームストロング船長が月面着陸を成功させたのは1969年。ライト兄弟の初飛行からわずか66年後のことです。高度約3メートル、12秒の滞空時間だった人類初の有人動力飛行と比べると信じられないほどの進歩です。

そして、その後も新たな発明や技術開発が進み、今では火星移住計画すら始まっています。科学技術はまさに加速度的に発展しています。

飛行機は今や社会に欠かすことができない乗り物であり、私たちは大きな恩恵を受けています。そして、ロケットもまた、気象衛星やGPS衛星などを大気圏外へ運び、暮らしを安全で豊かにすることに貢献しています。科学技術の発展が人類に大きな恵みを与えてくれることを疑う余地はないかと思います。

しかしその一方で、飛行機やロケット技術は軍事利用され、多くの人の命を奪っていることも事実です。

ライト兄弟が有人動力機による人類初の飛行を成功させてから、明日で112年が経ちます。改めて二人の業績に崇敬の念を覚えるとともに、偉大な発明や技術が世界をより良くするために使われることを願ってやみません。

ライト兄弟初飛行の地

参考WEBサイト