頭髪の抜け毛について調べてみました!

先日、ぽたるページで髪が白くなる仕組みなどについてご紹介しましたが、個人的に白髪以上に関心があるのが頭髪の抜け毛です(笑)。そこで今日は抜け毛(脱毛)について調べてみました!

髪の毛の基礎知識

抜け毛について知る上で、欠かすことができないのが生え変わりサイクルなどの毛に関する基礎知識です。そこで、まず最初に人間の髪の毛についてちょっとご紹介します。

頭髪は人種や個人によって差があるので一概には言えませんが、日本人でだいたい
約10万本程度の髪の毛があるそうです。伸びるスピードは1カ月あたりおよそ1.2cm前後で、寿命はだいたい男性で2~5年、女性で4~6年くらいと言われています。ただし、寿命は1本1本異なり、なかにはこれ以上の期間伸び続けるものも存在します。

髪は「生え始めて成長し、やがて寿命を迎えると抜け落ち、また新たな毛が生えてくる」という「ヘアサイクル(※毛周期)」を繰り返します。

ヘアサイクルは、髪の毛が成長する「成長期」、成長が鈍化して毛根が小さくなっていく「退行期」、成長が完全に止まっている「休止期」に分けられます。このヘアサイクルを一生のうちにだいたい15回前後ほど繰り返すそうです。

入浴の際、頭を洗った後に排水口を見るとかなりの本数の毛が溜まっていて驚いたことはないでしょうか。なんでも、髪の毛は1日当たりだいたい80~100本ほど抜け落ちるそうで、数十本抜けたとしてもそれほど気にする必要はないといいます。ただし、あまりにも多い場合は脱毛症などの可能性もあるので、病院で診てもらった方がいいと思います。

抜け毛の種類と原因、及びその治療法などについて

さて、本題です。慶應義塾大学病院の医療・健康サイトなどによれば、ヘアサイクルを越えた過剰な抜け毛(脱毛)は、抜ける原因や程度によって主に次のようなものがあるそうです。

○男性型(女性型)脱毛症
男性は頭頂部から円形もしくは前頭部からM字型に、女性は前頭部から頭頂部の間が薄くなっていくなど、ある特定のパターンで抜け毛が進行していくものです。

これは性ホルモンの影響により、ヘアサイクルが早くなって(※成長期の期間が短くなる)、髪の毛を作る毛包(もうほう)が大きくなる前に毛が抜けてしまうことによって生じます。

毛包が十分に成長する前に抜けてしまうと、次第に毛包本体が小さくなり、その結果、髪の毛が細く短く、うぶ毛のようになってしまい、頭髪量が少なくなったように見えます。男性型脱毛症は、ある程度遺伝が関係していると考えられています。

治療方法ですが、公益社団法人 日本皮膚科学会のWEBサイトを見てみるとミノキシジルという成分を含有した外用剤とフィナステリドという内服治療薬を推奨しています。

ミノキシジルは毛乳頭細胞を刺激して毛髪の成長を促す作用があることが分かっており、フィナステリドは毛包が小さくなるのを防ぎます。これらは日本人に多い頭頂部の抜け毛に特に効果的だそうです。

また、自分の後頭部などにある毛を毛包ごと移植する方法も有効と言われています。

○円形脱毛症
基本、円形に抜け毛が起こりますが、ときに頭や全身の毛が抜けることもあります。毛包の一部の「毛根」が炎症によって破壊されることにより生じます。この炎症は細菌やウイルスなどから守るためのリンパ球(免疫細胞)があやまって毛包を攻撃してしまうことによって生じると考えられています。

なぜリンパ球が毛包を攻撃するかについてははっきりとしたことはわかっていないようです。精神的ストレスがきっかけになることもあるようですが、それとは関係なしに遺伝などによってなりやすい素質があるなど、ほかの誘因もあるといいます。

円形脱毛症は、脱毛範囲が少ない場合はほとんどが自然に治り、治療も不要なほどとも言われています。症状が重いものは治療に数年以上の時間がかかるケースもありますが、その場合でも毛包の幹細胞は残っているために、リンパ球の攻撃を抑えれば、元通りに毛が生えてくるそうです。

○休止期脱毛
ヘアサイクルにおける休止期の毛包の割合が増えてしまうのが休止期脱毛です。

休止期脱毛は身体的、精神的ストレスによって休止期の毛が増えることによって起こります。大きな手術や出産後、急なダイエットなどの後にしばらくして生じることが多いそうです。

原因となったストレスが解消されると毛が生えてきます。

○トリコチロマニア(抜毛癖)
精神的ストレスなどの原因により、癖で毛を抜いてしまうために脱毛状態になるものです。抜毛を止めれば生えてきます。

そのほか割合は少ないものの、内分泌異常、栄養障害、皮膚感染症、薬剤・化学物質、化学療法、内科的な病気にともなう脱毛などもあります。通常のヘアサイクルで発生する以上の抜け毛がある場合は、一度病院で診てもらった方がいいと思います。

抜け毛を減らすために日常生活でできることについて

抜け毛予防として日常生活でできることは、

○頭皮を清潔に保つ
○バランスよく栄養をとる
○頭皮の血行を保つ

が主なことだとされています。頭皮を清潔に保つために洗髪は欠かすことができませんが、何回もシャンプーで洗うなど、過剰に行うとかえって皮脂が増えてよくないともいいます。その他にも爪を立てて洗わない、髪にドライヤーを近づけ過ぎないようにします。

また、髪の毛を作る幹細胞の遺伝子損傷を軽減することも重要で、紫外線の強い時には帽子を被るなどしたほうがいいと思います。

抜け毛について、過剰に心配し過ぎるのもどうかと思いますが、髪の毛をいたわってできる限り減らしていきたいですね☆

参考WEBサイト

紹介:sKenji