2015年9月23日 今日の東電プレスリリース

9月23日(水曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)

※ 情報を追加して更新します

1号機 タービン建屋地下の高濃度滞留水を移送。移送先は1号機廃棄物処理建屋

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送

・1号機タービン建屋地下→1号機廃棄物処理建屋へ高濃度滞留水を移送実施中(2015年9月23日午前11時53分~)

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月23日

※ 建屋地下からの滞留水移送は実施中

2号機 原子炉建屋地下・廃棄物処理建屋地下・タービン建屋地下の高濃度滞留水の移送先を再開

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中

・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年9月19日午後3時33分~9月23日午前5時31分)
・2号機原子炉建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施中(2015年9月23日午前11時39分~)
・2号機廃棄物処理建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施中(2015年9月23日午前11時43分~)
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施中(2015年9月23日午前11時49分~)

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月23日

※ 建屋地下からの滞留水移送は実施中

3号機 タービン建屋地下の高濃度滞留水移送を停止→再開。移送先を切り替え(移送先はプロセス主建屋→高温焼却炉建屋)

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に実施中

・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年9月19日午後3時40分~9月23日午前5時26分)
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施中(2015年9月23日午前11時47分~)

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月23日

※ 建屋地下からの滞留水移送は実施中

4~6号機

新規事項なし

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。

◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備運転中

地下水バイパス 通算82回目の海洋排水を開始

※地下水バイパス一時貯留タンクグループ1の当社および第三者機関による分析結果[採取日9月10日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることから、(既出)

9月23日午前10時より海洋への排水を開始。なお、排水状況については、午前10時5分に漏えい等の異常がないことを確認。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月23日

地下水バイパス揚水井分析結果(9月21日採取)No.10のトリチウム濃度が過去最高の2,100ベクレル

<過去最高値>地下水バイパス揚水井No.10
トリチウム(H3):2,100Bq/L(2015.09.21)
 これまでの最高値:2,000Bq/L(2015.07.13/09.03/09.07/09.10)

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

9月22日のタンクエリアパトロールや汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月23日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月23日

H4エリア周辺地下水【E-1】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/15 9/16 9/17 9/18 9/19 9/20 9/21
E-1 26,000 31,000 31,000 31,000 28,000 29,000 29,000
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 50.5 11.0 1.0 0.0 0.0

H4エリア周辺地下水【E-2】全ベータ濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/15 9/16 9/17 9/18 9/19 9/20 9/21
E-2 60 88 73 33 27 ND(17)
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 50.5 11.0 1.0 0.0 0.0

NDは検出限界値未満を表し、( )内に検出限界値を示す
★ 降雨による冠水のため採取出来ず

H6エリア周辺地下水G-2のトリチウムが過去最高値

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年9月23日

H6エリア周辺地下水【G-1】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/14 9/15 9/16 9/17 9/18 9/19 9/20 9/21
G-1 2,400 890 2,200 3,400 3,600 4,400 4,300 3,800
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 50.5 11.0 1.0 0.0 0.0

H6エリア周辺地下水【G-2】トリチウム濃度(単位:Bq/L)
採取日 9/14 9/15 9/16 9/17 9/18 9/19 9/20 9/21
G-2 730 4,600 4,000 9,800 9,400 5,800 2,600 10,000
浪江雨量(mm) 0.0 0.0 0.0 50.5 11.0 1.0 0.0 0.0