TBSが自民党議員を対象に安全保障関連法案に関するアンケートを配布した。これに対して自民党は、アンケートに答えないように国会議員に指示を出していたという。7月10日に朝日新聞が伝えて以来、じわじわと反響が広がっている。
朝日新聞の記事から問題の部分を引用します。
アンケートは自民議員を対象に配布。与党がめざす今月中旬の衆院採決が妥当か▽国民の理解が十分得られているか▽法案は「違憲」だと思うか――を選択式で問い、最後に安保法案の必要性についての意見を自由記述で求めている。
党関係者によると、このアンケートについて、棚橋泰文幹事長代理の指示を受けた党職員が「微妙な時期ですから、答えないようにしてください」と各議員の事務所に連絡したという。
ある中堅幹部は「議員を子ども扱いしている」と批判。別の党職員からも「自由な意見が言えないほど余裕がない状態に追い詰められていると認めるようなものだ」との声が漏れる。
不思議でならないのは、こんなことまでされて自民党の国会議員が黙っていることだ。国会議員である以上、選挙によって国民から選ばれた人たちだ。にも関わらず議員個人としての意見を封止しようとする明らかに「非民主主義的な弾圧」にあって、それでも党にしがみついているのはなぜなのか。
「ある党幹部は」なんて仮面をかぶってないで、どうして正面から党の指示を批判する人が現れないのだろうか。
国会議員の給料は国民の税金によって支払われているということを考えると、国民でなく政党トップの方ばかり見ている国会議員というのは、国民との信頼関係はもとより人としての信義、さらには政治家としてのご自身のプライド、理念、理想、矜持、自負、尊厳などあらゆる大切なものをドブに投げたも同然の存在だ。
なんだかんだ言っても、政党の企業化、国会議員のサラリーマン化はこれだけ深刻ということか。「下手なこといって党から干されたら困るもんね」なんて内心思ったことがあるような方は、早いとこ菊花のバッジを返納、議員を辞めていただきたい。
その際、辞表を出す人が続出して、補欠選挙を何度も繰り返すことになっては無駄だから、まとめて総選挙をされたらいかがだろうか。そもそもそんな事態になる前に、党を割って新たに「新・自由民主党」なりを旗揚げしようという人が出て来たら国民は拍手喝采して大歓迎すると思うのだが。
自民党の国会議員の皆さん、今がチャンス! このタイミングを逃すと次はないかもしれませんぞ。