2015年6月18日 今日の東電プレスリリース

6月18日(木曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆)

※ 情報を追加して更新します

高性能容器(HIC)からの汚染された水の漏洩について点検が終わる

※ボックスカルバート内に収納されている高性能容器(HIC)からの水の滴下事象について、セシウム吸着塔一時保管施設第二施設に保管されているHICの点検(水溜まりの確認)が完了し、全684基のうち30基のHICに水溜まり等を確認した。
引き続き、第三施設に保管中の水溜まりの疑われるHICについても、点検を実施する。

5月23日にお知らせしたとおり、蓋にベント孔がないHIC1基が確認されたことから、蓋ベント孔の検査記録がないHICについて確認を行っているが、第二施設に保管されているベント孔数の検査記録がないHICについて確認が完了し、全478基のうち17基※のHICに設計上のベント孔数と不整合があることを確認した。
引き続き、第三施設に保管中のベント孔数の検査記録がないHIC(28基)についても、確認を実施する。
 ※ベント孔が蓋ねじ溝部に隠れて、全数を確認できていないHIC7基を含む。

なお、蓋ベント孔の確認において、孔が確認できなかった1基については、ベント孔のある蓋に交換を実施した。
また、過去に発生した漏えい事象の対策として、蓋に遮蔽ゴムマットを取り付けていたHIC1基を確認したことから、当該HICについてもベント機能を確保するための対策を実施する。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年6月18日

1号機~6号機

新規事項なし

◆1号機
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室の滞留水を、1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
・1号機復水貯蔵タンクの滞留水を、1号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中。

※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中

◆2号機
1号機の冒頭4項目に加え、
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(2015年6月11日午前10時15分~)

※タービン建屋地下滞留水の移送は稼働中

◆3号機
1号機の冒頭4項目に加え、
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中

※ タービン建屋地下滞留水の移送は停止中

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。

◆5号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)停止中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置停止中
・RO濃縮水処理設備停止中

※ 2種類あるセシウム吸着系、同様の仕組みであるストロンチウム除去装置2系統もあわせて、汚染水の一次処理がすべて停止している。

地下水バイパス ~海洋への排水を開始(通算69回目)

※地下水バイパス一時貯留タンクグループ2の当社および第三者機関による分析結果[採取日6月7日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認。(既出)

6月18日午前10時17分より海洋への排水を開始。同日午前10時25分に漏えい等の異常がないことを確認。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年6月18日

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

6月17日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、測定箇所の上部で高所作業を行っていたことから、パトロール員の安全確保のため70μm線量当量率測定を一部実施できなかった箇所を除き、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年6月18日

H4エリア ~16日は悪天候により「採取中止」

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
6月16日採取分については、悪天候のため採取を中止している。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年6月18日

H6エリア ~16日は悪天候により「採取中止」

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
6月16日採取分については、悪天候のため採取を中止している。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年6月18日

1~4号機タービン建屋東側 ~注釈に「濁度高」

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年6月18日

地下貯水槽

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年6月18日

1~3号機放水路

新規事項なし

K排水路の状況

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年6月18日

関連データ(東京電力以外のサイト)