4月13日(月曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。
3号機使用済み燃料プールの冷却停止について、内容を補足して再掲載。プールの冷却を停止するのは4月17日までの127時間
※3号機使用済燃料プール(以下「SFP」という)代替冷却系について、一次系ポンプ(A)の交換作業のため同系統による冷却を4月12日午前10時11分から同月17日まで停止(停止予定時間は127時間)。冷却停止時のSFP水温度は13.4℃。 3号機SFP水温度は、4月12日午後3時現在で11.5℃であり、SFP代替冷却系停止時のSFP水温度上昇率は0.106℃/h、停止中のSFP水温度上昇は最大で約13.5℃と評価しており、運転上の制限値65℃に対して余裕があることから、SFP水温度の管理上問題はない。
ドクターヘリ搬送。協力企業作業員が草刈り作業中に腕に針金が刺さる怪我
※本日午前9時45分頃、福島第一原子力発電所構内において、作業員(協力企業作業員)(男性)が草刈り作業中に土中にあった針金が右腕に刺さり負傷したことから、入退域管理棟救急医療室にて医師の診察を受けた。
当該作業員の身体に放射性物質の付着はないが、診察の結果、右前腕刺創と診断されたことから、念のため、内部被ばくの可能性があることから、午前11時6分に救急車にて入退域管理棟救急医療室を出発し、双葉町の郡山海岸にてドクターヘリに乗せ替え、午前11時31分にドクターヘリが郡山海岸を出発し、午前11時54分に福島県立医科大学付属病院に到着。
内部被ばくの有無を確認するため、ホールボディカウンタを受検した結果、内部被ばくはないと判断されるとともに、負傷箇所の治療を実施。
1号機原子炉格納容器内でのロボット(クローラ調査装置)調査について、撮影映像と調査結果を発表。ロボットの故障についてはじめて「スタック」という表現で公表した
タンクエリア等、過去の汚染水漏えい箇所で土壌調査
1号機
新規事項なし
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
※滞留水移送は停止中
2号機 ~タービン建屋の高濃度滞留水、移送を停止
1号機と同じ4項目に加え、
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年4月11日午前11時~4月13日午前10時14分)
※滞留水移送は停止中
3号機 ~タービン建屋の高濃度滞留水、移送を停止
1号機と同じ4項目に加え、
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送実施(2015年4月11日午前11時33分~4月13日午前9時48分)
※滞留水移送は停止中
4号機~6号機
新規事項なし
◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
共用プール・水処理設備および貯蔵設備
新規事項なし
◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。
◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置運転中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置運転中
・RO濃縮水処理設備運転中
セシウム吸着装置において、吸着塔の交換のため、4月12日9時52分に同装置を一時停止。
地下水バイパス
新規事項なし
H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果
◆最新のパトロール
◇およそ10数メートル進んだところで…
◇回収断念で2台目を投入できず
◇4月10日の発表は「調査開始速報」
◇停止状態での周囲状況の確認
◇地下階にアクセス可能な開口部