2015年2月11日 今日の東電プレスリリース

2月11日(水曜日)に公開された「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」。前日からの変化や変更点から、事故原発がおかれている現状を考えます。

「日報」に登場する主な施設(Google Mapに加筆

2号機タービン建屋地下の高濃度滞留水移送用ポンプが予期せぬ停止

※2号機タービン建屋地下の滞留水については、2月9日午前11時51分より3号機タービン建屋地下への移送を行っていたが、2月11日午前10時38分頃、移送ポンプが停止。漏えいを示す警報は発生していない。現場を確認したところ、当該移送ポンプの制御盤のブレーカーがトリップ位置にあることが確認されたため、同日午前11時11分に当該ブレーカーの隔離を実施。また、2号機タービン建屋および3号機タービン建屋において移送ラインのパトロールを実施し、漏えい等の異常がないことを確認。現在、移送は停止しており、本日は水位を監視すると共に、明日(2月12日)、別のポンプを使用して、当初より計画をしていた2号機タービン建屋から集中廃棄物処理施設高温焼却炉建屋への移送を開始する。なお、現在の2号機タービン建屋内の水位および水位上昇率を比較し、運転上の制限に到達するには3週間程度の余裕があると評価。ブレーカーがトリップ位置となった原因については今後、調査を継続する。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月11日

※「トリップ」とは過電流などでブレーカーが落ちて回路が遮断される状態。

1号機

新規事項なし

・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

※滞留水移送は停止中

2号機 ~ポンプ制御盤の回路遮断により、高濃度滞留水の移送が止まる

1号機と同じ4項目に加え、

・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送中(平成27年2月9日午前11時51分~2月11日午前10時38分)

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月11日

※滞留水移送は予期せぬ停止状態

3号機~6号機

新規事項なし

◆3号機
1号機と同じ4項目に加え、
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成27年2月9日午前10時41分~)

※滞留水移送は稼働中

◆4号機
・原子炉内に燃料なし
・平成26年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

◆5号機
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

◆6号機
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

共用プール・水処理設備および貯蔵設備

新規事項なし

◆共用プール
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

◆水処理設備および貯蔵設備の状況
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)停止中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置運転中
・RO濃縮水処理設備運転中

地下水バイパス ~通算48回目となる海洋への排出を終了。排出量は1,629トン

平成27年2月10日午前10時9分、海洋への排水を開始。同日午前10時14分に漏えい等の異常がないことを確認。(既出)

同日午後4時34分に排水を停止。排水停止状態において異常のないことを確認。排水量は1,629m3。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月11日

地下水バイパス揚水井No.10の汲み上げを再開。清掃作業は終了

※地下水バイパス揚水井No.11において藻のような浮遊物(鉄酸化細菌等)が汲み上げられた事への水平展開として、地下水バイパス揚水井No.10について、揚水ポンプおよび揚水井内部の清掃作業を行うため、水の汲み上げを1月13日午前8時57分に停止。(既出)

清掃が完了したことから、2月10日午後6時12分に地下水のくみ上げを開始。揚水ポンプの運転状態に異常がないことを確認。今後、各地下水バイパス揚水ポンプの運転状態を監視し、必要に応じて清掃を行っていく。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月11日

H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果

◆最新のパトロール

平成27年2月10日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、凍結の影響により一部実施できない箇所を除き、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月11日

◆H4エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月11日

◆H6エリア

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月11日

1~4号機タービン建屋東側

新規事項なし

1~4号機サブドレン観測井

新規事項なし

※「福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果」のページでの該当するデータ公開も行われていない。

地下貯水槽

1号機放水路 ~極めて高濃度の汚染を示す1号機放水路立坑の測定結果(2月9日採取分)

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

引用元:福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力 平成27年2月11日

◆(1月29日採取)→ (2月2日)→ (2月5日)→ 最新(2月9日)

<1号機放水路立坑水(上流側)>
セシウム134: 3,100 Bq/L → 3,300 Bq/L → 3,300 Bq/L → 3,300 Bq/L
セシウム137:10,000 Bq/L → 11,000 Bq/L → 11,000 Bq/L → 11,000 Bq/L
全ベータ: 14,000 Bq/L → 15,000 Bq/L → 15,000 Bq/L → 14,000 Bq/L
トリチウム: 580 Bq/L → 670 Bq/L → 600 Bq/L → 620 Bq/L

<1号機放水路立坑水(下流側)>
セシウム134:450 Bq/L → 520 Bq/L → 490 Bq/L → 540 Bq/L
セシウム137:1,700 Bq/L → 1,700 Bq/L → 1,700 Bq/L → 1,800 Bq/L
全ベータ: 3,500 Bq/L → 3,400 Bq/L → 3,600 Bq/L → 3,700 Bq/L
トリチウム: 1,400 Bq/L → 1,500 Bq/L → 1,700 Bq/L → 1,700 Bq/L

関連データ(東京電力以外のサイト)

以上、「福島第一原子力発電所の状況について(日報)」平成27年2月11日分の変更箇所を中心にピックアップしました。
構成●井上良太